伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

南極で宇宙をみつけた!

2011-01-22 20:12:37 | ノンフィクション
 2003年11月~2005年3月に第45次南極観測越冬隊に記者としては初めての女性として同行した朝日新聞記者が、2009年11月~2010年3月の第51次観測隊に同行した際の記録。
 基本的に新しいこと、初めてのことに価値を見いだす新聞社で2度目の南極行きを実現する過程の苦労話で始まり、同時進行で朝日新聞社のサイトで連載していた記事「ホワイトメール」に、当時は書けなかったアクシデントや裏話と感想で構成されています。
 他のグループの必死の作業中に支援せずに食事を始めたことや食材の使用順とかをめぐっての感情的な対立や、1人の観測隊員を送り出すために背後で支えるおびただしい数の人々への思いといったあたりは、南極観測という過酷な環境での一大プロジェクトの性質をよくあらわしているように思えました。
 どんな吹雪の中でも小用は野外で、服を脱がなくてすむ男性がうらやましいと著者は書いていますけど、南極の吹雪の中で屋外で立ちションしたら凍傷にならないのかなぁ。「雪をトイレットペーパー代わりにしてみたこともある」(166ページ)っていうのも・・・


中山由美 草思社 2010年11月25日発行

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