2024年の介護保険制度の見直し(3年ごとの見直し)で目論まれている利用者負担の増大(現在の原則1割負担、例外的に2割負担から、2割負担者の拡大)、要介護1・2の介護事業から地域支援・総合事業への移管(それにより数日間の研修を受けるだけでサービス提供可能:サービスの劣化・低賃金化、市町村予算の限度で打ち切られるリスク)や、直ちにではないが将来予定されている人員配置の削減(利用者3人に職員1→利用者4人に職員1人)などに対する関係者からの反対の声を集めた本。
2022年10月から11月の連続アクション(集会)と衆議院会館での院内集会での発言を取りまとめた本なので、短いアピールが並んでいて、わかりやすい説明もありますが、説明は端折って事情がわかっている人に向けてポイントを絞って発言しているものが多々あって、部外者にはよくわからないところも残るという読後感でした。
政府が介護保険の見直しをする度に介護事業者の収入が減り、サービスの形態・条件が難しくなり、労務が厳しくなりながら労働者への賃金支払が難しくなって介護事業者の事業継続が難しくなっていることと、要介護1・2の介護のサービスが劣化するというのが、一番言いたいところかと思います。その問題について、よりわかりやすく資料に基づいた体系的な説明をした方が、より説得力が出ると思うのですが、そこは断片的なアピールにとどまっている感じがしました。関心を持った人は別の本で勉強してくださいということなのでしょうね。
職員配置について、現在の3対1の基準での実務がそれ自体どれだけ大変かという説明(45~52ページ)、福祉用具の紹介とその価値(レンタル→購入への動きへの反対)の説明(39~44ページ)、薬剤師は薬を出すだけでなく何故飲めないかを考えるべきという話(67~72ページ)など、勉強になりました。
上野千鶴子、樋口恵子編 岩波ブックレット 2023年6月6日発行
2022年10月から11月の連続アクション(集会)と衆議院会館での院内集会での発言を取りまとめた本なので、短いアピールが並んでいて、わかりやすい説明もありますが、説明は端折って事情がわかっている人に向けてポイントを絞って発言しているものが多々あって、部外者にはよくわからないところも残るという読後感でした。
政府が介護保険の見直しをする度に介護事業者の収入が減り、サービスの形態・条件が難しくなり、労務が厳しくなりながら労働者への賃金支払が難しくなって介護事業者の事業継続が難しくなっていることと、要介護1・2の介護のサービスが劣化するというのが、一番言いたいところかと思います。その問題について、よりわかりやすく資料に基づいた体系的な説明をした方が、より説得力が出ると思うのですが、そこは断片的なアピールにとどまっている感じがしました。関心を持った人は別の本で勉強してくださいということなのでしょうね。
職員配置について、現在の3対1の基準での実務がそれ自体どれだけ大変かという説明(45~52ページ)、福祉用具の紹介とその価値(レンタル→購入への動きへの反対)の説明(39~44ページ)、薬剤師は薬を出すだけでなく何故飲めないかを考えるべきという話(67~72ページ)など、勉強になりました。
上野千鶴子、樋口恵子編 岩波ブックレット 2023年6月6日発行
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