伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

図解いちばんやさしく丁寧に書いた貿易実務の本

2023-05-17 23:13:03 | 実用書・ビジネス書
 輸出や輸入を行う際に、取引相手、銀行や行政、海運貨物取扱業者(海貨業者:通関業者)、船会社・航空会社、保険会社等との間でどのような手続が必要か、そのためにどのような書類を作成し、どのタイミングで何をする必要があるかといった、貿易の手続について、説明した本。
 細かく項目を分けて見開き2ページ、イラスト入りで説明され、タイトルどおりにわかりやすく説明されていると思います。説明自体は簡単にするということもあって抽象的なためにわかりにくいというところもありますが、後半に実際に使う書式が掲載されて説明されていますので、そちらでわかるという部分もあります(書式の方は、取っ付きにくく、一見して読む気が失せるという人も多いとは思いますが)。
 輸出入対象商品ごとの規制や問題点、注意事項といったものは、書いていると切りがないということだと思われるので、それは望めないとしても、通関手続に時間を取られてビジネスチャンスを逃がしてしまうことも考えられるということを言って関税の納期限の延長制度の利用を勧め、そのために担保を提出すると説明されています(112~113ページ)が、そういうふうに言われると、税関の通関にどれくらいの時間・期間がかかるのか、そこで提出する担保は何が可能か/ふつうなのかというようなことが気になります。それ以外でも、担保が必要なケースが多数出てくるのですが、どういう担保を出すのか、船荷証券が届く前に貨物が着いてしまったときに船荷証券なしで輸入業者が船会社から貨物を受け取るための「保証状」についてだけ約束手形を銀行に差し入れなければならないと書かれています(230ページ)が、それ以外の担保も約束手形でいいのかなどが気になってしまいました。


片山立志 成美堂出版 2021年6月1日発行

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