永平寺の修行の仕上げのような意味で行脚をしようとしたのだけど、思えば、今日私がこうして和尚として生きて、和尚であることの喜びを感じていられるのは、このときの体験があったからかもしれない。
そういう思いが心の底にあったから、唐突にブログに書いてみようと思ったのかもしれない。
そう思えば、この体験をさせていただいたお陰をたくさんの方に感謝しなければと思う。
「そんなことができるんだ」と思わせてくれた渡辺さん。
送り出してくれた永平寺。
草鞋を編んでくれた祖父。
道端で合掌してくれたり、喜捨をしてくれた人々。
ジュースを買ったお金をちり紙に包んでくれた人。
朝食におにぎりをつけてくれたり、話を聞いて安くしてくれたり、ただで泊めてくれた宿の方々。
警笛を鳴らして励ましてくれたトラックの運転手。
二つ返事で泊めてくれた村上市の雲沖寺さん、泊めてくれなかったお寺さん。
陰ながら応援してくれた見ず知らずの人々。
友人、知人、親戚。
待っていてくれた松林寺の檀家衆。
寄せ書きをしてくれた親戚一同。
そして一緒に歩いてくれた父母。
人は多くの人の縁によって生きている。人は一人ではない。
そのことを教えてくれたこの旅と、すべての人々に心から感謝したい。(完)
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