Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

寒中に春の気配

2013年01月30日 22時00分37秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 東京・横浜あたりの本日の温かい日射しに春を感じた方も多いのではないか。日中は横浜は15度近くまで気温が上がったらしい。昼前に軽くジョギングを4.5キロほどしたがずいぶん汗をかいた。そしてみなとみらい地区を通ってランドマークタワーまで約50分ほど歩いたが、やはり汗ばみ、終盤はコートを脱いで歩いた。

 4時半過ぎに家に向かって再び歩き始めたときは日がかげってさすがにコートを脱いでしまうことはなかったものの、夕方の風がなんとなく生ぬるく、春を思わせるような風に感じた。
 みなとみらい地区からポートサイド地区に渡る海の上の橋でそんな風を感じた。港に群れるかもめの羽を休める姿にもゆとりを感じた。夕焼けの橙色の西空にも温かみを感じた。

 予報では夜には北風になるとのことだったのだが、夕方はどちら向きの風だったか。風の向きまで気が回らなかった。天気予報では今度の土曜日には東京地方は18度まで気温が上がる予報になっていた。ようやく寒い冬の終わりが始まるのだろうか。

講座「エルグレコ展を楽しむ」

2013年01月30日 20時59分36秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等

 東京都美術館で開催されている「エルグレコ展」について、現富山県立近代美術館長雪山行二氏の講演会が横浜であり、参加した。
 雪山行二氏は、エルグレコ展は25年前に当時の国立西洋美術館で開催されたが、その時に西洋美術館で担当であり、今回監修者の立場で関与されている。
 この雪山行二氏、私が51歳から58歳の時まで横浜美術館の館長でもあり、その時分何かの催しで見かけたことはあったと思う。今回も教室に時間前に入ったときどこかで見たことがある人が教室の前にいるな、と思っていたらそこ方が雪山氏であった。面識があるわけでもないし、私などこんなすごい肩書きの方に声をかけてもらえるような立場でもないが、見たことのある人だと何となく話を聞くのも楽しくなるものらしい。
 当初13時半から15時半の予定が16時15分近くまでと45分も超過してエルグレコの絵画の見所や画家の特徴を詳しく語ってもらった。講義の前段には、25年前のエルグレコ展での苦労と今回の展示の比較の話もあり、なかなか勉強になった。


 エルグレコがギリシャのクレタ島出身で、ヴェネツィアでイタリアルネッサンス様式の絵画を身につけ、スペインのトレドに赴き宮廷画家をめざしたらしいがなれなかったこと、終生絵のサインにギリシャ文字を使用したこと、エルグレコとはギリシャ人という意味のスペイン語であること、スペインに渡った後イタリア様式の写実的な絵画から脱却し独自の画家として開花したこと、死後あっという間に忘れられたが19世紀末から20世紀初頭にセザンヌやピカソなどにより再評価されたこと、東方教会の影響下にあったクレタ島出身でもあり平面的なビザンツィン様式の影響が晩年まで続いたこと、などなどごく基本的なことを語ってもらった。
 神奈川大学での伊坂清二氏の5回連続講義(4月から続きがあるかもしれないとのことでこれも申し込む予定)とあわせて多少は西洋美術の基本を教わることが出来たようだ。再来月にはラファエロ展についての講座も申し込んだ。
 美術展の楽しみ方、こういう方法もあったことがようやく最近わかってきた。独りよがりの楽しみ方もまたいいのだが、基本的な視点を教わると視界がぐんと広がるような気がする。