Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

東博「南九州の古墳文化」

2013年01月22日 20時41分37秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日は当初の予報では雪模様であった。さいわいにも雪にはならず、昨晩の予報では雨に変更となった。お昼には雨が上がるとのことで、早速上野の国立博物館に出向いた。

 お目当ては「飛騨の円空-千光寺とその周辺の足跡-」展。ついでにといってはとても語弊があるが、平成館の1階で展示されている特別陳列「南九州の古墳文化」の二つを見てきた。同時に展示されていた「北九州の青銅器文化」は3月10日までの会期なので次回にまわすことにした。
 「飛騨の円空」展の感想は明日にして、本日は「南九州の古墳文化」の簡単な感想にとどめる。



 南九州の古墳文化と言えば、西都原古墳をまず思い浮かべる。私も以前、10数年も前だったか、宮崎市を訪れたとき足を伸ばしてこの西都原古墳群を見てきた。特別に考古学の知見や経験があるわけではないので、古墳の群落の間を歩いてその規模の大きさに驚いただけで、古墳からの出土品になどについて予備知識はなったくといっていいほど持ち合わせがなかった。
 この状況は今でも変わらないが、当時は機内地方の古墳文化とは一線を画した独自の古墳文化とのイメージで語られることが多かったが、最近では機内の古墳文化とは密接な関係、一体のものとして考えられているとのことである。以前に西都原を訪れたときは、県立西都原考古博物館を訪れなかった。とても悔やんでいた。
 今回少しでもこの悔恨を解消できるかな、と思い東博のこの企画展示を見てきたが、残念ながら逆にもう一度西都原におもむいて、西都原古墳群の歴史的な位置づけをこの博物館で勉強しようと思うようになった。博物館に一度いったからといって全体像がわかるわけではないが、素人には勉強になるはずだ。
 今回の展示で以前から写真で見たことのある、重要文化財という埴輪の「船」を実際に見ることができた。大変精巧な船の形で5世紀当時の造船技術の水準を高さを推し量る埴輪であると聞いている。何人の人が乗って外洋を航海出来たのであろうか。私には30人以上は乗ることが出来たように見受けられるのだが。
 さらに蛇行剣というのを始めて目にした。太刀のようであるが4回か5回のそれこそ蛇行しているように曲がっている剣である。これが南九州独自なのか、機内でも存在するのか、起源はどこなのか、見ていていろいろと知りたいことが浮かんできた。
 素環頭大刀も大型の鉄剣もなかなかに迫力のある遺物だと感じた。機内の古墳出土品との比較、あるいは同時代の中国の武器との比較など私などの素人にもわかり易い展示があればうれしいと感じた。



俳句誌4月号投句

2013年01月22日 11時03分44秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 俳句誌4月号投句
★十二月八日歪んだ飛行雲
★梵鐘の青き一点深雪晴
★餅搗きの〆にあかるき若夫婦
★境内に夢も揃えて年の市
★光りある大きな蛇行冬の川
★風花や豊かなる夢見下ろして
★耳だけで生きている猫松過ぎぬ
★負け独楽のたちまち色の別れゆく
★勝ち独楽のまだ寄せ付けぬ余力かな
★凧揚げて空の一隅定まりぬ