Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

初めての六本木ヒルズ

2014年02月20日 23時46分58秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 葦原の山姥様がアップされた記事に「さすがに大人気がなさすぎたなぁと、猿でもできる程度の反省です」と記載されているが、昨日の私の記事についても私はもっと反省が必要かな、とちらっと思った。
 まぁ驚いた時の気持ちをそのままアップしたが、5つの選択肢についてはもう少し穏やかなものを羅列した方が良かったかもしれない。だが、思いつかないのでこのままにしておくことにした。

 さて本日は18時から「テート美術館の至宝 ラファエル前派展」の特別展示映像作品鑑賞会に参加した。朝と午後のみなとみらいでの講座の終了後すぐに東横線と日比谷線で六本木駅に向かった。しかしあの六本木ヒルズ、そう簡単には慣れることはできない。まず森タワーというのが地下鉄の連絡通路からは直接美術館の入り口にはたどり着けない。いったん地上に出て美術館の入り口まで地上を歩かなくてはいけないのだが、慣れるまではとても難しい。案内標識を頼りに歩いたが、あれはわかりにくい。
 還暦過ぎの私のようなおじいさんがフラフラと歩くのは犯罪のような雰囲気である。たぶんもう一回、と言われても行きたくない場所だ。近寄りたくない場所、違和感を強く感じる場所というのが、歳とともに多くなってくるのだと思う。思考の柔軟性、積極的な行動力は自覚しないと退化していく。しかしあの界隈の雰囲気は人の思考を押しつぶしてしまいそうな感じがする。徹底的に人の動きを管理しようとする志向が張り巡らされている。

 行動にも思考にも自由度が少ない場所だと感じる。オフィスタワーは入り口で完全にチェックされ、用のない人間は厳しく排除される。美術館も3階のチケット売り場から先は、狭い誘導路を歩かされ、エレベーターに乗るのも係員の指示に従わなくては乗れない。会場内のガードマンや係員の眼が厳しい。鞄からものを出したりするたびに係員が傍に寄ってくるし、鋭い眼が注がれる。それが露骨だ。言葉・物腰は柔らかだが押しは強い。

 私が求める美術館・博物館、展示場というのは、思考の自由、人の流れに束縛されないことと、監視されない鑑賞のための行動の自由がなければいけない。悪意ある鑑賞・破壊から施設・展示物を守ることと、この鑑賞者・来場者の自由との兼ね合いが必要なのはよく理解しているつもりだが、今のシステムには違和感が強すぎる。

 「ラファエル前派」展の感想は明日にアップする予定。