甲府駅の東側は再開発されすっかり様変わり。巨大なビルが立ち並びビックリ。この再開発された出口から歩いて5分ほどのところにある「さどや」というワイナリーでランチとワインというちょっと豪華な気分を味わった。
反対側のバスターミナルから御勅使(みだい)までバス。ここから宿までは送迎をしてくれる。夏場は芦安温泉を経由して夜叉神の森、広河原までバスは通っているが、この時期はシーズンオフである。
芦安温泉では岩園館という旅館。一泊9720円という値段が気に入った。
露天風呂は大きく立派だが、湯温は低め。この時期は少々寒く感じる。内湯は長く入っていられるぬるめ。心地よい温度である。源泉の湯温が43.7℃で加温をしていない。
翌日は夜叉神の森まで歩いてみた。宿のご主人の情報では登山道は荒れているということと、凍っているので軽アイゼンが必要とのことであった。妻は運動靴であるので舗装してある林道を歩くつもりで出かけた。
途中にある「南アルプス芦安山岳館」はなかなかお薦めの展示。テーブルもあり、温かくしてあった。訪れている人はおらず女性職員が一人だけ勤務していた。温泉街の中心部はどこも開業しておらず、自動販売機も冬季は電源が入っていない。電気のついていたレストランでコーヒーでも飲もうとしたが、営業していないと断られてしまった。
水道配水池付近から林道が始まり気温は11℃。歩くにはまずまずの天気だが、日陰は寒い。そして雲がどんどん厚く垂れこめてきた。
途中から林道を縫うように登山道が現れたのでそちらを歩いてみることにした。すぐに林道に出たりはいったりを2度ほど繰り返したが3度目は1時間ほど林道からかなりはずれ登山道ばかりが続いた。
枯葉の道がふわふわとして足元が気持ちいい。しかし人の通った後はほとんどなく、赤いテープが頼りの個所もあり、迷いやすいことは確かだ。小さな沢を2度ほど渡ったところでようやく林道に出た。
さらに登山道があったものの雪が多くなり、昨晩降った雪の下は凍っており滑りやすく危険なため最後の区間は林道を歩いた。
山岳館を出てから3時間かからずに夜叉神峠への登山口に出た。この登山口は3度の鳳凰三山の縦走での下山地点、白峰三山縦走、北岳から千丈ヶ岳・塩見・荒川岳縦走の時のバスでの通過と5回も見たことになる。
最後にここに下山してから25年近く経ったと思う。変わらない案内標識と四阿が懐かしい。四阿で宿で作ってもらったおにぎりで遅い昼食。
トンネルを抜けると白峰三山の雄大な景色が見られるかと期待したが雪が激しくなり、展望は期待できないので、林道を足早に降りることにした。
二日目の宿は芦安温泉のはずれにある桃の木温泉山和荘。ここは岩園館よりは高く一泊14190円。
25年ほど前、娘が小学4年位の時に鳳凰三山から下山してこの宿に泊まった。建物も露天風呂もその時とは違っていたが、雰囲気は変わっていなかった。
ここの旅館まで二日目の歩数は2万1千歩。
ここの温泉も温め。高温の湯が好きな方には不満かもしれないが、ぬるめが私たちには手頃な温度。
翌日は甲府から身延線に乗り、市川美郷町に住む友人を見舞って旧交を温めてから帰宅。
帰りの特急あづさは混んでいて立ったままで八王子まで調度1時間。