Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

明日は春霞か?

2015年03月19日 22時33分28秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 本日横浜は、午前中に20℃を越えたようだが、みなとみらい地区で12時に講座が終了して外に出たときは少し寒く感じた。15時には13℃となっているから7℃位も一気に気温が下がったことになる。
 次の講座の行われる本郷台駅の構内の通路は湿っていてまるで梅雨時のようであった。15時半に講座が終わった時は予報どおり雨となった。薄着をして出たためもう一枚欲しいと思ったが、我慢せざるを得なかった。

 天気予報によれば、明日は春霞がかかる、とのこと。花粉症の方にはつらい季節だが、そうでない私にはなかなかいい季節でもある。明日はどんな富士山や丹沢を見ることができるか楽しみである。
 濃霧注意報が20時50分ころに発令されていた。すでにわが団地から横浜駅方面は靄っている。ランドマークタワーの天辺が見えなくなっている。

 本日東海道線・上野東京ラインの横浜発の時刻表を駅でもらってきた。気がついたのは、
1)22時台、23時台を除いて東京どまりが無くなったこと、
2)朝のラッシュ時である7時台、8時台は上野止まりと、その先まで行く列車が交互にくること、
3)常磐線乗り入れはすべて品川発なので、常磐線に乗り換えるのは横浜から行く場合は品川乗り換えとなること、
などがわかった。
 ちなみにネットで調べると、横浜-上野間は32分となっており、乗り換えていたこれまでと、時間的には変わらない。多分上野より遠くに行く場合にはかなり時間の短縮にはなると思われる。上野の場合時間は変わらずとも乗り換えなしというのが大きなメリットである。


「古代の日本貨幣史」

2015年03月19日 21時14分48秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日の午後は、古代史セミナーの最終回「古代の日本貨幣史」(講師:国立歴史民俗博物館准教授三上喜孝氏)の講座。
 私の中学生・高校生のころの日本史では「皇朝十二銭」などという言葉は教わったものの、いづれもほとんど流通しないままであったと教わったと思う。
 中国の殷の時代の宝貝、戦国時代の金属貨幣の登場により、倭では弥生時代から五銖銭が伝来していたこと、古墳時代には鏡の紋様に五銖銭が取り入れられたいたが、流通銭としてではなく呪術的な用途で使われたらしいことが推測されるとのこと。
 和同開珎以前に富本銭の存在が天武朝に知られ、形が歪であるものの重量がほぼ一定であり、円形有孔で銭の形体をもっていることから、流通していたという見解と、地鎮に使われていることから呪術的な使われ方が主であるとの見解があるらしい。この富本銭というものの存在を恥ずかしながら私は知らなかった。
 和同開珎については710年の平城京への遷都にともなう財源づくりから畿内を中心にただちに流通したらしいとのことを教えられた。しかし諸国の財政は穎稲で記されており、地方には銭は浸透しなかったらしい。
 その後銭による出挙が発達していること、藤原仲麻呂による奥州産の金の利権問題、インフレ対策としての新銭発行などは新しい知見であった。
 中でも日本霊異記に寺による私出挙の例がみられるとのことで、あらためて以前に眼をとおした日本霊異記を読みなおしてみたいと思った。日本霊異記の世界がもっと面白く読めるようだ。
 その後皇朝十二銭の粗悪化に伴い流通は衰退したいったが、平安末期から宋銭の大量流入によって銭が列島全体に流通するようになった。この下りは時間切れでレジュメだけの提起であったのが残念であった。

 しかしこと銭の流通については、50年前に教わったこととは随分と違う様相であった。なかなか興味の尽きない課題でもあるようだった。

「くらべて楽しむ美術鑑賞」

2015年03月19日 19時52分07秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日の午前中の講座は「比べて楽しむ美術鑑賞」(講師:中村宏美氏)の最終回。

 午前中の「比べて楽しむ美術鑑賞」という講座、は社会的には「いくさの世」から「平和の世」となったヨーロッパの18世紀、日本の18世紀から19世紀までの時代を扱った。西洋のロココ美術と江戸中期以降の錦絵・浮世絵の世界。
 取り上げた画家は、ヨーロッパではフランスのアントワーヌ・ワトー、ブーシェ、フラゴナール、イギリスのゲインズバラ。日本の鈴木晴信、喜多川歌麿、葛飾北斎。
 いづれもバロックのような劇的な場面、歴史・神話の世界を描くことから、現実の男女の相愛や日常の風景等に素材や題材が移行している点が共通の特徴となっている。日常の風景やごくありふれた生活の場面に美を見出すという点では近代への大きな一歩を踏み出したことになる。
 ルネサンスと狩野派、バロックと桃山文化に続く3回目だが、社会的な背景や工房・徒弟制といった絵画の外在的な共通性から、ようやく描く対象に対する共通性などに行きついたような気がする。対象把握や技法上の類似性・共通性の抽出と云ったものは可能なのか、などの疑問があるが、それは自分で探るしかないようだ。
 そういった意味ではとても刺激的な講座であったと思う。