Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

落花・散る桜

2021年04月02日 22時48分12秒 | 俳句・短歌・詩等関連

★まつすぐに落花一片幹つたふ      深見けん二
★ちるさくら海あをければ海へちる    高屋窓秋
★花ちるや瑞々しきは出羽の国      石田波郷

 第一句、風に吹かれて落ちる落花ばかりではない。幹を不器用に落ちていく花弁もある。しかもまっすぐに地面に向かっていく。さまざまな落花に出くわす。人の人生のようでもある。
 第二句、あまりに有名な句。青い海に一番目立つ薄い桜色の花弁、小さくとも存在をいつまでも主張し続ける。「白鳥は悲しからずや海の青空のあをにも染まずただよう」(若山牧水)とはちがい感傷を排して、切れ味がいい。
 第三句、「出羽の国」は歴史を帯びた余剰が漂う。「出羽なればましてあざみの色の濃き」(庄司たけし)もまた同様。

 


タダ飯、タダ酒は身を滅ぼし、友を失う

2021年04月02日 22時16分14秒 | 思いつき・エッセイ・・・

 明日土曜日の夜はオンラインの音楽鑑賞会、日曜日の午前中は団地の会議。

 さて、接待問題が大きく取り上げられている。「(酒の誘いは)断らない男・女」だのが、流行語大賞の候補にすでに上がっているらしい。
 どうしてこんな世界になったのか。あるいはもともとこうだったのか。

 私が学生のころ、「太陽が空にある時間は、お酒を飲んではいけない」、「食事とお酒がただというのは警戒しろ」、「タダ飯・タダ酒には毒が入っている」と教わった。教えてくれたのは、下宿先の方、サークルの先輩、アルバイト先の雇い主や仲間・先輩諸氏、そして学生運動の仲間たちであった。私の経験した学生運動の仲間の多くはあまりに倫理的過ぎたのかもしれない。バリケードの中では、当然のこととして誰も口に出さないが、お酒は禁止であった。
 そして横浜市の職員になった時も、初任者研修の講師や、配属先の上司や先輩たちから、また労働組合の勧誘に来た役員からも同じように幾度も諭された。

 ある時、大学を同時に卒業した友人と卒業後に数年ぶりに居酒屋に行った。学生時代、学部もサークルも違ったがたまたま同じアルバイト先で知り合った。仕事が終わって缶ビールと裂きイカを買って仕事先近くの小さな公園のベンチで飲んだ仲である。学生運動には興味を示さない友人だっが一緒に試験をボイコットして留年した。
 だが、帰り際、私は割り勘を主張したが「どうしてもおごる」という。友人は私の分も払ったのち、レジのレシートとは違う、店の押印のある手書きの領収書を店に要求していた。どういうことかと聞くと、経費で落とせる、という。「接待費など、接待だけでは使いきれない。みんなで使うものだ、というのが習慣」と言い出した。
 「お前の会社の金ならば、お前のおごりではない。しかも私にはまったく無関係な会社からおごられるのは嫌だ」、さらに「その費用分もお前の会社の製品の原価に含まれるというのは、納得できない。その分、購入者は損しているのではないか」と議論になった。
 議論しているうちに、駅についてその友人はさっさと改札口に入って行ってしまった。残念ながらそのことがあってから、その友人とは会わなくなった。
 すべてがそうだとは思わないが、日本の社会の商習慣というものを垣間見た気がして、割り切れないものを感じた。
 「金のゴタゴタ」が友人関係も裂いてしまった。「タダ飯、タダ酒」は信用と友人を失う、つまりは毒以上の作用がある。今でもその時の半額、当時の3000円相当程度だが、気になっている。
 同じ企業でも、製品を作る第一線の社員にはそのような特権はたぶんないであろう。また地方公務員の私よりも高い手取りを自慢した大手の社員であったその友人が、「第二の給料」として活用していることに憤りも感じたものである。
 それから数年して、地方公務員の給料が高いというマスコミ論調が始まった時には、実に嫌な思いをした。

 その時以来会っていないあのの友人は、いまどうしているだろうか。

 


疲れた打ち合わせ

2021年04月02日 18時37分29秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 本日は11時前から13時まで、退職者会の打ち合わせ。むろん昼食はそののち、各自の年金から自前で。
 どこぞの政党や、省庁の幹部とは違って、会議や打ち合わせ・勉強会は食事やお酒が出ないと出来ない、などということは私たちには無縁である。

 数人で、目いっぱい議論はあったので、終了時間にはだい疲労。次に会議のある人は、食事抜き。かわいそうであった。解散後ひとりで昼食。昼食後は喫茶店でコーヒー一杯の休養。
 久しぶりに関内駅を経由して桜木町駅まで歩いてみた。横浜公園のチューリップや、関内桜通りのヤエザクラの開花状況を見てくればよかったのだが、横浜駅に戻ったところで気が付いた。気が付くのが遅かった。

 しかし、来週の日曜日まで、横浜公園をメイン会場に「第43回 よこはま花と緑のスプリングフェア」が開催されている。妻も久しぶりに見に行きたいとのこと。