Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「1時間でわかるカラヴァッジョ」

2021年05月20日 22時30分08秒 | 読書

   

 夕方からは「1時間でわかるカラヴァッジョ」(宮下規久朗、宝島社新書)を読み始めた。1時間では読み終わらないことは確実。私はカラヴッジョが苦手である。しかし多くの人が気に入っている。後世に「カラヴァッジェスト」と呼ばれる追随者がたくさんいるとのことを聞いた。現在でも多くの人を魅了しているという。

 2016年にカラヴァッジョ展が国立西洋美術館で開催され、見に行ってきた。その時の感想は2016年3月18日にこのブログに記載している。私は初期の半裸の少年、しかも呆けた表情の少年像になじめなかった。しかし後期の作品についてはその迫力には驚いた。
【⇒カラヴァッジョ展

 ボッティチェリ展と合わせて訪れたので、残念ながら図録を購入する資力がなくなり、断念したことを思い出した。無理をしても購入すれば良かったと今になって反省している。
 当時は「エオマの晩餐」(1606年)と最近発見されたという「マグダナのマリアの法悦」(1610年)がとても印象に残った。今も惹かれる。やはり後期のほうが私は気に入っている。当時を思い出しながら、この本を楽しみたい。本日は第1章まで読了。


個別接種

2021年05月20日 18時29分39秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 15時近くになってからウォーキングに出かけたら、途中から雨が降り出してしまった。午前中ぐずぐずしていたのがいけなかった。
 神奈川大学の近くにあるハンバーガー店でコーヒーを飲みながら、止むのを待っていたが、かえってひどくなってしまい、そのまま傘をささずに帰宅。途中でコンビニやドラッグストアで休みながら歩いた。それほどは濡れなかったので助かった。

 昨日から本日にかけて、区のホームページに直接予約で個別接種を行う医療機関の情報が掲載されるようになった。妻のワクチン接種については、直接病院に連絡をして予約する近くの病院を探してみることにした。妻の要望は、かかりつけではなくとも、顔を見知ったクリニックがいいという。
 そのときに私の予約日よりも早めに接種できるようならば、私の集団接種のほうをキャンセルする選択肢もある。私の親の集団接種については、今月末なので、これ以上は早くは接種できる可能性はないので、キャンセルはしない。
 明日、私のかかりつけの内科で受診するが、ここではワクチン接種はしないらしい。個別接種に搭載されている病院でも、「かかりつけの患者限定」という病院が多い。選択はなかなか難しい。

 仕組みが複雑で、日を追うごとに少しずつ情報が変わっており、その都度右往左往させられる。ここまで振り回されると次第に腹が立ってくる。それでなくとも不信感はつのっている。

 


「貞観政要」から

2021年05月20日 11時16分25秒 | 読書

 ときどき「貞観政要」の抄訳を読む。昨晩から今朝にかけても、めくってみた。政治に関わる人によく読まれてきた書物である。今はもう読む人も少ないのだと思う。

 私が学生の頃はアルバイト先の小さな会社のトップなどがよく処世訓として中国の書物などから引用して、説教を垂れていたものである。ひどいときは、居酒屋でも聞かされ、閉口したものである。「つまらない処世訓など臣下に説教するな」という「名言」は残念ながらないようだ。
 保守・革新を問わず政治家が色紙などに引用して書いたりしていたのを目にしたことも多い。今は残念ながらそのような教養は少なくとも現在の政権に与し、すり寄る人間からは匂ってこない。
 もっとも中国のこのような書物というのは、読み方によっていろいろと意味が変わる。しかも常に、為政者-臣下-臣民という上下関係、支配・被支配という関係が前提である。こういう書物が読まれなくなっていることはある意味では健全ともいえる。
 だが、政治家や、企業のトップにいて「自分は偉い」と思い込んでいる人には、耳にいたいと思われるところを突きつけるのも悪くはないであろう。

 「言語は君子の枢機なり。談、なんぞ容易ならん。‥」(貞観政要)
 唐の太宗の言。「言語は君子にとってきわめて重要。人と語るということは、難しい。‥」。政治家というのは、自らの理念を言論やその他の意思表示によって人に訴えかけるべき人である。まっとうな理念がなく、人を説得したり惹きつたりできない人は政治から身を引くべきである。
 さらに言わせてもらえば、政治家や組織の上に立つ者の言動はとても重い。何気ない一言がおおいに人を傷つけ、そしてその人の前途も奪うこともある。人の生命をも奪う可能性がある。政治というものの怖さを知らない政治家(政治屋・政治ゴロ)がなんと多いことか。