退職者会ニュースについては、これまではひとりの役員に事前にチェックしてもらっていた。新年度になってから、複数の役員と情報宣伝担当の幹事にも目を通してもらっている。これで編集責任者である私自身も、多くの指摘をしてもらい、紙面構成上もいろいろな意見を寄せてもらうことができ、少し肩の荷が軽くなった。
さらに校正を生業としている娘にも意見を聞くようにした。すると思いもかけない指摘がある。役員は皆、組合活動で共通の認識なり、共通の言葉がある。仲間内だけで通用する論理や言葉に頼ってしまうことがある。
公務員ではないし、組合言葉にもまったく無縁の娘の指摘はとても的を射ており、耳が痛いものもある。外部監査のようなものである。無論印刷会社の校正刷りの段階でもチェックはきちんとしてくれる。しかし校正者は組合の関係者ではないものの長年お願いしていると、私どもの意識に沿って見てくれるようになる。これは決して悪いことではないが、ある意味では甘えが生じているのかもしれない。
娘の指摘を当面は頼りにして、読みやすいものに少しでも近づけたいと思うようになった。
人にチェックしてもらう、ひとりで抱え込まない、第三者の声を大切にする。これらは現役時代から分かっているようでいて、なかなか実践できなかったことでもある。今更のように大切に思えるようになった。