久しぶりに老子から。
「貴は賤を以て本(もと)と為し、高(こう)は下(げ)を以て基(もとい)と為す」。(「老子」第39章)
「貴いものはかならず賎(いや)しいものを根本とし、たいものはかならず低いものを基本としている。」
保立道久氏は、「王は元は賎しく低い身分から出自したはずだ」と大胆に解釈している。
今の政権与党の議員や、七光りを頼りにしている世襲議員に説教しても詮無いこと、無駄であるとは思うが、果たしてこの言葉の意味を嚙みしめる能力を持っているだろうか。
「聞く力」、これが本気の所信ならば歓迎したいものであるが、問題は「誰の声を聞く」か、である。拠って立つべき「声」を、「賎しい者」の声として踏みにじってしまっては、大切な声は聞こえなくなる。拠って立つべき「声」を「聞く力」の無いことを自ら露呈してしまった政治家には早々に退場してもらわないといけない。