朝から太陽が顔を出して気持ちのいい日である。妻が玄関の外の北側の階段室を掃除するために、南側のベランダにおいてある塵取りと箒を手に取り、室内に持ち込んだとたんに悲鳴を上げた。
箒の先に立派に黒光りしたゴキブリがついていたらしい。それが部屋の中で箒から床に落ちていた。むろんゴキブリも慌てたようだが、妻はそれ以上に驚いている。私にゴキブリ用に殺虫剤を持って来いと慌てている。
ひと吹きで、うまい具合にゴキブリに当たりすぐにひっくり返ってくれた。いつもは封筒のような袋状の紙に入れて口をテープでふさいで捨てるが、今回は塵取りに箒で入れて、そのまま北側の草むらに捨てていた。
妻が階段室の掃除を始めると今度は、洗濯機がスズムシのような小さな高音を出し始めた。モーターの軸が曲がっているような音である。妻の悲鳴のように大きな音ではないが、止まらない。妻に聞くと以前から時々鳴りやまなくなる、とのことであった。だんだん鳴っている時間が長くなっているらしい。
こちらはすぐには対処できない。対処するというよりは、もう10年以上は使っているので、そろそろ洗濯機そのものを買い替える時期なのであろう。
今のところ、スズムシに近い秋の虫の音に聞こえることもないので、こちらはしばらく様子見である。