愛の映画だなんて、そんな生易しいものではないだろう。この映画は、男と女のある一つの出会いと別れの話であり、それを風景として映像化した息の詰まりそうな厭な映画でもあります。
ある一日の夫婦の生活。まだ若そうな二人なのにいかにも倦怠期真っ最中のようでもある。そんな鈍い日常の流れも愛犬の失踪でプチっと糸が切れたように、女は新しい空気を吸いたいと男に背を向け始める。
男はまだ未練があり、女に揶揄し付き . . . 本文を読む
ある人物の巨額の遺産相続にかかわる物語だ。子供時代のキャンプファイアーに参加した5人に「あること」を思いだした一人に全額それが相続されるという。そんな奇抜な設定のミステリーにやはりふとその本を手にしてしまう人が多かったはず。
ところが300ページぐらいの小説なのに読んでも読んでも人が死なない。まあ人が死ぬだけがミステリーじゃあないですが、ちょっとそこらのミステリーではないことにそのうち気づくこと . . . 本文を読む