5編のオムニバス。ベンチから見える人間の面白さ・おかしさ・哀しさ・怖さを何気なく、また意図的にも取り上げている。俳優陣が豪華で、お気に入りが多く、即映画館へ。
1編目は二人の後ろ姿も、大賀は広瀬から少し離れて距離を取っておりベンチからはみ出ている幼馴染なんだろうけど恋愛関係にはない。もう30ぐらいなのに、可笑しい。でも、擬古といない二人のやり取りはそのうち愛を感じる雰囲気になっていき、いい出だしである。
2編目。見た目はいい関係の二人だが、実はどうしようもない断崖があることがわかってくる。こんな男女は世の中に多いと思う。セリフの応酬が素敵だ。荒川がなかなか面白い。
3編目。女二人の言い争いのような会話が延々と続く。ちょっと意図的で、それほど面白いとは思えず、睡眠状態になりそう。
4遍目。草なぎと吉岡の会話だが、彼らが父親を救助するためベンチになった父親と話しかける。大胆な話の展開で、そのうち映画製作スタッフも乱れ入ってきて、自由な広がりを見る。
5編目。1編目の何年か先の二人。ちょっと大人になっていそう。けれど会話は平板で、それほど面白くはない。大賀も広瀬も大活躍せず、映像から徐々に消えてジ・エンド。
終わってから、僕は1編目と4遍目が好み。観客は若い人が多く、僕が見ている映画層とは違っていたので、なるほどと頷く。
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