お気に入り作家です。幕末の時代物ミステリーから今回は5,60経って昭和初期へ。舞台は満州。岸信彦なんかも実名で出てくるから面白い。彼は戦犯で死刑寸前までの経験をした日本の首相である。わが子供時代には第一次安保闘争で、子供ながらにも岸首相の名前は刻み込まれている。だが、主役というわけでもなく、実にうまい使い分けを作者は試みている。
展開は連続殺人事件ではあるが、それほど綿密なミステリーではなく、読 . . . 本文を読む
関西の雄、演劇集団。今回はそれほど凝ってなく、あるところにたまたま集まるコミカルな人たちの日常話。それぞれ悩みは尽きないが、まず明日というものがあるのなら、それを目指して生きていこうやないか、というコメディです。
現状のコロナ禍、不景気等、我々を取り巻く身近な状況がこの物語の奥を秘めていると思うが、人々は悩み、わめき、考え、それでも生きてゆく。
観客はそれぞれ何らかの接点を見出だし、帰ってゆく . . . 本文を読む