鹿児島市の谷山地区は、刀鍛冶に関する史跡が多いです。そんな史跡を3つ紹介します。
東谷山1丁目にある波之平刀匠跡。住宅街の道路脇にあります。
平安時代末期、大和の国の刀匠橋口正国が、薩摩の谷山に住み着いたのが波之平刀匠の始まりです。
正国は船旅で嵐に会い、自ら打った刀を海に投じると海は静まりました。その後、正国は波平行安と名のりました。
「波之平刀匠之遺蹟」の碑。
初代から64代、明治初期まで900年も続いたそうです。
石碑の隣には湧水があります。
水、砂鉄、木炭に恵まれていたことが刀鍛冶に適しており、多くの名刀が生まれました。
前の史跡の北に波之平公園があり、その近くにある奥龍蔵権現です。
ここは、薩摩新刀の名工、奥3兄弟の鍛冶場があったところです。
階段の下に対の仁王像があります。
向かって右の阿像。
吽像。
階段を登ったところにある石祠。
五ケ別府町三重野にある三條小鍛冶遺跡です。
三條小鍛冶宗近は平安時代の京都の役人でしたが、罪を犯して薩摩に流され、橋口正国の弟子となってここに住み着きました。
石碑。
宗近は、その後罪を許されて京都へ帰り、名工になったそうです。