大滝詠一追悼特別番組「ありがとう、大瀧さん」を1/21(火)、2/4(火)と2週にわたってお届けする予定でしたが、さらに2週追加して、2/11日(火)、2/18(火)も、同特集を放送
火曜の夜11時 今晩は佐野元春です。
みなさん寛いでますか?元春レイディオショー
この番組は東京渋谷NHKのスタジオから届けています。
さて昨年末、大滝詠一さんが亡くなりました。とても残念なことです。突然の訃報に驚いた方もおられると思います。
謹んでお悔やみを申し上げます。70年代から現代まで大滝さんは独特の美学と方法論を持って日本のポップミュージックに一つの可能性を見出してきました。元春レイディオショーでは今夜から4週に渡って、大滝詠一追悼特別番組「有難う大滝さん」を放送します。80年代元春レイディオショーから現在まで過去30年間の貴重なアーカイブを元にリスナーのみなさんと大滝さんの思い出を振り返ってみたいと思います。
DJ佐野元春。これからの1時間、どうぞ寛いでお聴きください。
大滝さんと言えば「ゴーゴーナイアガラ」
ミュージシャンとしてだけではなく、ディスクジョッキーとしても素晴らしい仕事をなさっていました。選曲、構成、そしてトーク。大滝さんの番組「ゴーゴーナイアガラ」は時代を超えて多くの音楽ファンを魅了しました。
1975年ラジオ関東での放送から始まって、1979年からの3年間はTBSラジオで毎週楽しい音楽とトークを届けていました。ラジオってことで言うと大滝さんは、この元春レイディオショーとも深い縁があります。1986年9月僕が海外レコーディングでどうしても番組に出られないときがありました。
そのとき、リスナーファンのために代理としてDJをやってくれた人が居ました。それが大滝さんです。
大滝詠一追悼特集 今夜は先ず、元春レイディオショー1986年9月8日の放送からディスクジョッキー 大滝詠一
彼の名調子を振り返ってみたいと思います。
大滝詠一追悼 過去のアーカイブより
Johnny B. Goode
えーこれはJohnny B. Goodeというこのギターのイントロで有名な曲ですけれども、一口に言いますとロックン・ロールというのはもうこの曲だという風に言っても良いくらいなんですよね。まあですから、この曲チャック・ベリーなどを聴いてみようと思います。これオリジナルがチャック・ベリーと言う人の曲でして、先ずはそのオリジナルを聴いてみたいと思います。Johnny B. Goode!
1 Johnny B. Goode : Chuck Berry
チャック・ベリーでお送りしました。Johnny B. Goodeでしたけえどもね。やっぱりロックン・ロールの曲というとこの曲が出てくると思います。ロックン・ロールと言いますと必ずギターを使わなければいけないのか?と言えば勿論そうでもなくて、ピアノを使ったロックン・ロールというのもあります。でピアノを使ってロックン・ローラーとして有名なのは先ずこの人でしたね、リトル・リチャード(音楽)。えーリトル・リチャードの中からの曲は「ノッポのサリー」をカバーしておりますけれども今日はリトル・リチャードの曲から「Good Golly Miss Molly」を聴いてみましょう
Little Richard!
2 Good Golly Miss Molly : Little Richard
Little Richardでお送りしました。「Good Golly Miss Molly」でしたねー。 リトル・リチャードという人は本当にこのシャウトして声が初めからつぶれているんですよね。えーで、ビートルズがよく「フォー」っていうようなのをやりますよね。あれはこのリトル・リチャードのを取り入れているんですよね「SHE LOVES YOU」とか、初期の頃には出てきましたけれど、それはこのリトル・リチャードの得意技だったわけで、で特にポール・マッカートニーはリトル・リチャードの物まねが得意だったんですね。そういうようなリトル・リチャードにそっくりな曲なども作ったくらい、どうしようもなくリトル・リチャードが好きだったようです。
さてこの人のを聴いてという訳ではないですけれども、ジョン・レノンが特にこの人が好きでしたねー。ラリー・ウィリアムスという人がいるんですけれども、この人のロックン・ロールというかまあ黒人音楽からリズム&ブルースの範疇に入るんですけれども、えーとこの人の曲も聴いてみましょう。(音楽)
えーこれもビートルズがカバーして大ヒットさせましたけれどもラリー・ウィリアムズ「スロー・ダウン」
3 Slow Down : Larry Williams
ラリー・ウィリアムズでお送りいたしましたー「スロー・ダウン」でした。
えー黒人の人って言うのは声が潰れていて、非常に迫力があるので、こういうドライヴ感が出ているんだろうと思いますけれども、このラリー・ウィリアムズの曲からは後はジョン・レノンは「ディジー・ミス・リジー」という曲もカバーしてますけれども、途中で
ブルルルルー
ってのもありますけれどもね。「A面で恋をして」をやった時に佐野君がこの3番目の歌詞の所でやってますよね。だいたいこれが、こういう当時のリズム&ブルースやロックン・ロールの歌詞ではこのような擬音というか、うーん、いろいろとやるのが得意だったんですよね。で、僕らはそれを聴いて育ったということで、やってみたということです。
4 Blue Jean Bop : Gene Vincent And His Blue Caps
Gene Vincent And His Blue Capsでお送り致しました。「Blue Jean Bop」でしたけれどもね。この人がこのブルージーンという発音をすると僕なんかはついついゾクゾクっと来るんですけれども、えーディビッド・ボーイにも「ブルー・ジーンズなんとか」という曲がありましたけれども、あの曲を聴いた時も僕はこの曲を思い出したけれども、さて、えー途中でギターのフレーズで2回目の間奏で「メーリさんの羊」が出てきますけれども、だいたいロックン・ローラーの人というのはこういうようなユーモアのセンスというのがありましてね、こういうのがまあ一つのロックン・ロールの曲でもありました。これは私事ですけれども松田聖子さんに「ロックン・ロール・グッバイ」というのを僕が書いたことがあるんですけれども、間奏で「むすんでひらいて」を使ったことがあります。さてもう一人。さてこれもまた佐野君のアイドルでもあります。この放送でも多分かかっているかとは思いますけれども、この人の曲を聴いてみましょうバリー・ホリィー
5 Rave On : Buddy Holly
バリー・ホリィでお送りしました。「Rave On」ですけどね、こういうロックンロールというと、こういうビートというかアップテンポなものという風に感じられますけど、まあこういうのがだいたいロックン・ロールの曲の特徴でもあるんですけれども
(現在の佐野さん)
元春レイディオショー
1986年9月8日の放送から、海外レコーディングの僕に代わって担当してくれた大滝さんのDJを振り返ってみました。
元春レイディオショー、番組ではこれまで何回かゲストとして大滝詠一さんをお招きしました。80年代、このNHK FMでまだ僕が番組をやり始めてまだ間もない頃。大滝さんがゲストに来てくれたことがあります。アルバム「LONG VACATION」を発売された頃でしたね。放送は1981年7月6日。その時の模様を振り返ってみたいと思います。
(81年)
大:「12月の雨の日」ってのはね。非常に僕は何て言うのかね、レコーディングされた初めての曲だったんだよ、僕にとってのね。
S(佐野):あ、そうなんですか。
大:うん。で、はっぴいえんど のアルバムを作る時の第1日目の第1曲でもあった。
S:あー
大:で、はっぴいえんど バンドを作った時はコピーもやってたんだれど、オリジナルで行こうって決めた時に一番最初に練習した曲っていうのもね、それも「12月の雨の日」というね。だからそういう色んな思い入れがあるんだ。
S:なるほどねー
大:うん。
S:当時バンドでやった最初のレコードになったあの「12月の雨の日」ってありますよね。もう最初っからああいう感じで、ああいうアレンジでバンドで音出しを
大:そうやってた。それで、あれにはねー3タイプあるのよ。実は。
S:そうなんですか?
大:うん。でーあの後、違うレコード会社でシングルで出さないかって言われて、で、シングルでも出たの。
それは12弦ギターをね8回くらい倒したかなー。だからアルバムの中のものよりは凄くポップなもので。
S:そのシングルバージョンのは?
大:そう。シングルバージョンを2回録った。で一つがお蔵になってるんだけれど、そのお蔵バージョンってのが、それがまた凄く良いのよ。
S:そうなんですか
大:そうなんだよ。うん、ていうくらいのが3つあってね。でーLPの中だとフォーク・ロックっていうイメージが凄く強いんだけれども、お蔵バージョンとかシングルバージョンを聴くとね、今聴いてたらねただのポップソングなんだけど、そういう感じがして時代になるのかなって思って
6 12月の雨の日(シングルバージョン) : はっぴいえんど
(現在の佐野さん)
作詞 松本隆 作曲 大滝詠一 はっぴいえんど「12月の雨の日」シングルバージョンで聴いてみました。
(81年)
S:大滝さんと言うと例えばフィル・スペクターとかジャック・ニコラとかその辺のロック・アーティスト、ファンの人はみんな知っているとは思いますけれど、とりあえず はっぴいえんど を結成した時からそこらへんの音楽を
大:いやあ全然そうじゃないんだよ。要するに僕にしても細野さんにしてもシックスティーズの頃が丁度中学、高校だからね、知らない曲は無いってぐらいポップスにはどっぷりつかってたからね。バンドを始める時にはね、そういうのとは一切無縁でというかね、ポップから実は離れようという意識で始めているんだ。うん、その当時アンチ流行歌という感じもあったんだよね、70年代の風潮でもあったんだよ。そういう意識で始めたんだけれどね。まあその意識自体が妙なものだったというのに皆が途中で気が付いたっていうか。それで違う方向性を目指す時に何が出てきたかと言えば、その曲は「ウララカ」って曲があったりね、その曲をフィルスペクターの影響というのが自分の中でかなりあるんだなっていうのを自分で見つけて、それで「ウララカ」って曲を作ったの。
7 ウララカ : 大滝詠一
(現在の佐野さん)
良いですね。曲は大滝詠一 70年代のレコードから「ウララカ」を聴いてみました。
元春レイディオショー 番組ゲストとして来てくれた大滝さん。中でも
この時は抱腹絶倒の回でした。2年前2012年1月10日放送 新春DJナイアガラ・トライアングル
大滝さん、杉真理君と僕。ナイアガラ・トライアングルVO.2のメンバーがあるお題に沿ってそれぞれ好きな曲をかけていくという内容でした。
(2012年
大:事始め。事始めは七福神めぐりをしてるんですよ。
S:はい。
大:もう何年になるかなー
杉:そうなんですか?
大:うん。もう毎年、毎年行ってますけれどもね。あのー駅伝が終わってから(笑)。でー七福神の歌があるので、聴いてみましょう。
S:はい
大:笠置シヅ子で「七福神ブギ」
S、杉:(笑い)
8 七福神ブギ : 笠置シヅ子
(現在の佐野さん)
お題は「事始め」ということで、大滝さんが持ってきてくれた曲は笠置シヅ子「七福神ブギ」
杉:こんなブギがあったんですねー!
大:まあ服部さん何でもブギにしてるからね
S:沢山ありましたよね何とかブギっていうの
大:服部さん以外にも「三味線ブギ」とかね「お座敷ブギ」ってのもあるからね。「サーフィンブギウギ」もあるしね。まあ何でも付けりゃ付けられるんだ
S:当時この何とかブギっていうのも笠置シヅ子さんの
大:これも服部良一さんの
S:ああ、そうか
大:うん。服部さんから戦前からずっとやっていて、笠置さんで大ブレイクしかけた時に戦争が始まった。
S:ああー
大:それで結構ね、ちょっと年齢がいってからのブギウギだったんだけれどもね。本当は若いころにもっとこう戦争がなければカナリもっと凄いことになってたと思います。確かね映画もあったんだよねー何だったけ。大映の映画で、あっタイトルを忘れた。それに関係していたかもしれないですね、この楽曲。
S:当時の人たちにとっては、ご機嫌なダンス音楽だったってことでしょう?
大:「東京ブギウギ」に代表されるあれで、戦後のああいう暗いムードを何か明るくしたいというような心がみなさんのあれにあったんじゃないでしょうかね。そういうことで、こういうのが流行したと思います。
S:うん、うん。はい
大滝さんの推薦曲で笠置シヅ子の「七福神ブギ」 大滝さんとてもレアなレコードをご持参して下さいました。この回を覚えて下さっている方もいると思います。杉君そして僕、ナイアガラの3人のそれぞれが思い思いのレコードをかけました。そうですね大滝さん悉く予想を外しまくってスタジオはテンヤワンヤになったことを懐かしく思い出します。元春レイディオショー 大滝詠一追悼番組 続けます。
twitterの情報
大滝詠一
さて留守番DJ三回目はフォーク・ロックを特集してみたいと思います。60年代の中期から後半にかけてのフォーク・ロックのサウンドを楽しんでもらいたいと思います。ザ・バーズ。
9 Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is a Season) : The Byrds
60年代の63、4年にビートルズが出てきまして、そのビートルズに対抗するという形で、アメリカのグループがこういうフォークソング、フォーク・ロックを中心にしたサウンドで対抗してきた訳ですけれど中でもこのザ・バーズというのは、その先兵隊と言いますかね、そういう形で出てきました。で、「turn!turn!turn!」って曲はピート・シーガーというフォークの人の曲であるということですけれども、ピート・シーガーと同じようにボブ・ディランというこの元春レイディオショーをお聴きの人はもうご存知だと思いますがボブ・ディランという人の曲も沢山取り上げられました。次はディランが書いた曲です。
10 It Ain't Me Babe : The Turtles
タートルズでお送り致しました。「It Ain't Me Babe」訳しますと「それは僕じゃないよ」っというタイトルになるかと思いますが、えーこれはディランの曲でございます。タートルズというグループは別段フォークソングとか、プロテストとか、あまり関係のないバンドですけれども、そういうグループもディランの曲とかそういったフォークを取り上げるというような時代だった訳です。
11 Red Rubber Ball : The Cyrkle
さあお送りしました「Red Rubber Ball 」なかなか良い曲ですよね。さて今の「Red Rubber Ball 」を書いた作曲者、この人はポール・サイモンという人で、ご存知、サイモンとガーファンクルのポール・サイモンでございます。この人はなかなかにまた良い曲を書きましたし、この人はバーズと同じようにサイモンとガーファンクルも中々にこのフォーク・ロックのシーンに重要なグループでもあった訳です。本日は非常に著名な「サウンド・オブ・サイレンス」をかけますけれども、これはダイバンでかけてみたいと思いますので。後ろの方に。これは最初生ギターと歌というものだけだったんですね。それにドラムとベースを後でつけてリズムを出したという。この辺もフォークロックへの移行という感じも。ドラムとベースがなければ普通のフォークソングだったわけですけれどもいかにも後で入れたという感じもありますし、またこれがフォークロックだって言う感じも聴いてもらえるんじゃないかと思います。
12 The Sound of Silence : Simon & Garfunkel
13 Omaha : Moby Grape
これは大学生、高校卒業して大学生ぐらいの頃でしたて、まあとにかく好きでしたねー。このギターサウンドがやっぱりどこか根本にロックン・ロールの感じが残っているところのワイルドなビートとこのMoby Grapeってのはもう本当に好きで、かなり影響を受けて色んな曲を作りました。そのMoby Grapeと負けないくらい同じくらい好きで聴いたバンドがありましたそれはBuffalo Springfield というグループでした。この人たちは最高に好きでしたね。先ず1曲聴いてもらいましょうか。
14 Bluebird : Buffalo Springfield
これはシングル・ヴァージョンでLPはこれからまた永遠と後半が続くんですけれど、シングルはこの辺でフェイド・アウトしているというものでございましたけれども、まあとにかく、はっぴいえんど というグループはこの Buffalo Springfield を母体にしてできたバンドで本当に影響されました。色んな曲が全部 Buffalo Springfieldから持ってきたというのは過言でもないくらいなあれでしたけれどもね
(現在の佐野さん)
元春レイディオショー1986年9月22日の放送から大滝さんのDJを振り返ってみました。
こうして聴いてみて思うのは、大滝さんはラジオを通じて、これまで海外の良いレコードを沢山僕らに紹介してくれたということ。改めてそのことを感謝したいと思います。
この後は 大滝さんご自身のソングライティングについて一言語っています。
大滝:自分の詩ってのは子供っぽいんだよ。自分で書くと。
S:笑 ところが、その例えば「夢で逢えたら」とかにしても「ブルー・バレンタイン・デイ」にしても、少年の心を捉えて
大:なんかねえ子供っぽいんですよ。
S:好きなんですよ、大滝さんのね。そういった大滝さんも詩、サウンドだけではない。サウンドクリエーターとしての大滝さんだけじゃない、ポップソングを作る大滝さんにぞっこん惚れた人も多いんじゃないかって僕は思うんですけれども。松本さんのポエムも素敵だけれども。これからポップソングを書くときにまたね、大滝さんの詩でね、僕たちに聴かせて欲しいなって
大:うん。このパターンはね、まあ変ですね。
S:はい。
大:これしか出てこないからね。
15 あつさのせい :大滝詠一
大滝詠一 作詞作曲 1972年 アルバム「大滝詠一」からのレコードより聴いて頂きました。
TWITTERの紹介 再度。
さて大滝さんが初めて女性シンガーのために書いた曲は何という曲か
ご存知の方もいると思います。そうですね「夢で逢えたら」オリジナルは1976年 吉田美奈子によるレコード。それ以来、数多くのシンガーにカバーされ続けている名曲です。その曲「夢で逢えたら」について
大滝さんはこんなことを語っていました。
元春レイディオショー
1981年7月6日の放送から
S:1977年、今ずっと大滝さんと話をしていたんですけれども、この「夢で逢えたら」っていうのは、大滝さんが初めてポップソングに攻撃をかけた始まりみたいな
大:そうだね。そんな感じだったね。その前に 「ウララカ」さっき言うのを忘れてたんだけどね、
歌詞が違っててね、はっぴいえんどの 「はいからはくち」っていう はっぴいえんど のロックン・ロールのナンバーの持ち歌があってね、それは多少ブルー・ノートを使ったメロディだったね。 「ウララカ」のメロディに「はいからはくち」の歌詞を乗せてやったんだよね。
S:ああなるほどね。
大:そういう「ウララカ」から「はいからはくち」への変化というのかな。その辺からポップに関しては色々とやってたんだけれども。一つの焦点になっている作品はこの「夢で逢えたら」と自分では今にしては思いますね。
S:なるほど。「夢で逢えたら」大滝詠一 作詞作曲アレンジということで、一般の反応みたいなのはどうだったんですか?
大:これは本当は凄かったの。一番最初に出たのはご存知の通り、吉田美奈子のが最初のヴァージョンだったんだけれど、その時はえらく受けたみたいだよ。
S:そうですか
大:うん。えらく受けて、当時美奈子は会社の方でシングルは出す気なかったみたいで、LPの中の曲って聞いていて、シングルではあまりやりたくなっていうのがあって、シングルは当時出なかったね。但し、LPというだけで、当時かなりラジオでかかっていたね。
(現在の佐野さん)
大滝詠一 作詞作曲「夢で逢えたら」
とても愛らしい まさにポップソング、エバーグリーンと言って良い名曲です。多くの歌手にカバーされていますが、オリジナル吉田美奈子のレコードで聴いてみます。「夢で逢えたら」
大滝詠一 追悼特集 今夜はこの曲でお別れです。
16 夢で逢えたら :吉田美奈子
KenG @keng_jp
のtweetより
#MRSjp ここはひとつDJの名誉のために書いておきますと、今日流した過去の大滝さんDJ音源は、全部、佐野さん自身が管理している過去のMRS音源アーカイブから、ご自身で編集されたものです。NHK管理ではなくね。ここ、とても重要ですから。
火曜の夜11時 今晩は佐野元春です。
みなさん寛いでますか?元春レイディオショー
この番組は東京渋谷NHKのスタジオから届けています。
さて昨年末、大滝詠一さんが亡くなりました。とても残念なことです。突然の訃報に驚いた方もおられると思います。
謹んでお悔やみを申し上げます。70年代から現代まで大滝さんは独特の美学と方法論を持って日本のポップミュージックに一つの可能性を見出してきました。元春レイディオショーでは今夜から4週に渡って、大滝詠一追悼特別番組「有難う大滝さん」を放送します。80年代元春レイディオショーから現在まで過去30年間の貴重なアーカイブを元にリスナーのみなさんと大滝さんの思い出を振り返ってみたいと思います。
DJ佐野元春。これからの1時間、どうぞ寛いでお聴きください。
大滝さんと言えば「ゴーゴーナイアガラ」
ミュージシャンとしてだけではなく、ディスクジョッキーとしても素晴らしい仕事をなさっていました。選曲、構成、そしてトーク。大滝さんの番組「ゴーゴーナイアガラ」は時代を超えて多くの音楽ファンを魅了しました。
1975年ラジオ関東での放送から始まって、1979年からの3年間はTBSラジオで毎週楽しい音楽とトークを届けていました。ラジオってことで言うと大滝さんは、この元春レイディオショーとも深い縁があります。1986年9月僕が海外レコーディングでどうしても番組に出られないときがありました。
そのとき、リスナーファンのために代理としてDJをやってくれた人が居ました。それが大滝さんです。
大滝詠一追悼特集 今夜は先ず、元春レイディオショー1986年9月8日の放送からディスクジョッキー 大滝詠一
彼の名調子を振り返ってみたいと思います。
大滝詠一追悼 過去のアーカイブより
Johnny B. Goode
えーこれはJohnny B. Goodeというこのギターのイントロで有名な曲ですけれども、一口に言いますとロックン・ロールというのはもうこの曲だという風に言っても良いくらいなんですよね。まあですから、この曲チャック・ベリーなどを聴いてみようと思います。これオリジナルがチャック・ベリーと言う人の曲でして、先ずはそのオリジナルを聴いてみたいと思います。Johnny B. Goode!
1 Johnny B. Goode : Chuck Berry
チャック・ベリーでお送りしました。Johnny B. Goodeでしたけえどもね。やっぱりロックン・ロールの曲というとこの曲が出てくると思います。ロックン・ロールと言いますと必ずギターを使わなければいけないのか?と言えば勿論そうでもなくて、ピアノを使ったロックン・ロールというのもあります。でピアノを使ってロックン・ローラーとして有名なのは先ずこの人でしたね、リトル・リチャード(音楽)。えーリトル・リチャードの中からの曲は「ノッポのサリー」をカバーしておりますけれども今日はリトル・リチャードの曲から「Good Golly Miss Molly」を聴いてみましょう
Little Richard!
2 Good Golly Miss Molly : Little Richard
Little Richardでお送りしました。「Good Golly Miss Molly」でしたねー。 リトル・リチャードという人は本当にこのシャウトして声が初めからつぶれているんですよね。えーで、ビートルズがよく「フォー」っていうようなのをやりますよね。あれはこのリトル・リチャードのを取り入れているんですよね「SHE LOVES YOU」とか、初期の頃には出てきましたけれど、それはこのリトル・リチャードの得意技だったわけで、で特にポール・マッカートニーはリトル・リチャードの物まねが得意だったんですね。そういうようなリトル・リチャードにそっくりな曲なども作ったくらい、どうしようもなくリトル・リチャードが好きだったようです。
さてこの人のを聴いてという訳ではないですけれども、ジョン・レノンが特にこの人が好きでしたねー。ラリー・ウィリアムスという人がいるんですけれども、この人のロックン・ロールというかまあ黒人音楽からリズム&ブルースの範疇に入るんですけれども、えーとこの人の曲も聴いてみましょう。(音楽)
えーこれもビートルズがカバーして大ヒットさせましたけれどもラリー・ウィリアムズ「スロー・ダウン」
3 Slow Down : Larry Williams
ラリー・ウィリアムズでお送りいたしましたー「スロー・ダウン」でした。
えー黒人の人って言うのは声が潰れていて、非常に迫力があるので、こういうドライヴ感が出ているんだろうと思いますけれども、このラリー・ウィリアムズの曲からは後はジョン・レノンは「ディジー・ミス・リジー」という曲もカバーしてますけれども、途中で
ブルルルルー
ってのもありますけれどもね。「A面で恋をして」をやった時に佐野君がこの3番目の歌詞の所でやってますよね。だいたいこれが、こういう当時のリズム&ブルースやロックン・ロールの歌詞ではこのような擬音というか、うーん、いろいろとやるのが得意だったんですよね。で、僕らはそれを聴いて育ったということで、やってみたということです。
4 Blue Jean Bop : Gene Vincent And His Blue Caps
Gene Vincent And His Blue Capsでお送り致しました。「Blue Jean Bop」でしたけれどもね。この人がこのブルージーンという発音をすると僕なんかはついついゾクゾクっと来るんですけれども、えーディビッド・ボーイにも「ブルー・ジーンズなんとか」という曲がありましたけれども、あの曲を聴いた時も僕はこの曲を思い出したけれども、さて、えー途中でギターのフレーズで2回目の間奏で「メーリさんの羊」が出てきますけれども、だいたいロックン・ローラーの人というのはこういうようなユーモアのセンスというのがありましてね、こういうのがまあ一つのロックン・ロールの曲でもありました。これは私事ですけれども松田聖子さんに「ロックン・ロール・グッバイ」というのを僕が書いたことがあるんですけれども、間奏で「むすんでひらいて」を使ったことがあります。さてもう一人。さてこれもまた佐野君のアイドルでもあります。この放送でも多分かかっているかとは思いますけれども、この人の曲を聴いてみましょうバリー・ホリィー
5 Rave On : Buddy Holly
バリー・ホリィでお送りしました。「Rave On」ですけどね、こういうロックンロールというと、こういうビートというかアップテンポなものという風に感じられますけど、まあこういうのがだいたいロックン・ロールの曲の特徴でもあるんですけれども
(現在の佐野さん)
元春レイディオショー
1986年9月8日の放送から、海外レコーディングの僕に代わって担当してくれた大滝さんのDJを振り返ってみました。
元春レイディオショー、番組ではこれまで何回かゲストとして大滝詠一さんをお招きしました。80年代、このNHK FMでまだ僕が番組をやり始めてまだ間もない頃。大滝さんがゲストに来てくれたことがあります。アルバム「LONG VACATION」を発売された頃でしたね。放送は1981年7月6日。その時の模様を振り返ってみたいと思います。
(81年)
大:「12月の雨の日」ってのはね。非常に僕は何て言うのかね、レコーディングされた初めての曲だったんだよ、僕にとってのね。
S(佐野):あ、そうなんですか。
大:うん。で、はっぴいえんど のアルバムを作る時の第1日目の第1曲でもあった。
S:あー
大:で、はっぴいえんど バンドを作った時はコピーもやってたんだれど、オリジナルで行こうって決めた時に一番最初に練習した曲っていうのもね、それも「12月の雨の日」というね。だからそういう色んな思い入れがあるんだ。
S:なるほどねー
大:うん。
S:当時バンドでやった最初のレコードになったあの「12月の雨の日」ってありますよね。もう最初っからああいう感じで、ああいうアレンジでバンドで音出しを
大:そうやってた。それで、あれにはねー3タイプあるのよ。実は。
S:そうなんですか?
大:うん。でーあの後、違うレコード会社でシングルで出さないかって言われて、で、シングルでも出たの。
それは12弦ギターをね8回くらい倒したかなー。だからアルバムの中のものよりは凄くポップなもので。
S:そのシングルバージョンのは?
大:そう。シングルバージョンを2回録った。で一つがお蔵になってるんだけれど、そのお蔵バージョンってのが、それがまた凄く良いのよ。
S:そうなんですか
大:そうなんだよ。うん、ていうくらいのが3つあってね。でーLPの中だとフォーク・ロックっていうイメージが凄く強いんだけれども、お蔵バージョンとかシングルバージョンを聴くとね、今聴いてたらねただのポップソングなんだけど、そういう感じがして時代になるのかなって思って
6 12月の雨の日(シングルバージョン) : はっぴいえんど
(現在の佐野さん)
作詞 松本隆 作曲 大滝詠一 はっぴいえんど「12月の雨の日」シングルバージョンで聴いてみました。
(81年)
S:大滝さんと言うと例えばフィル・スペクターとかジャック・ニコラとかその辺のロック・アーティスト、ファンの人はみんな知っているとは思いますけれど、とりあえず はっぴいえんど を結成した時からそこらへんの音楽を
大:いやあ全然そうじゃないんだよ。要するに僕にしても細野さんにしてもシックスティーズの頃が丁度中学、高校だからね、知らない曲は無いってぐらいポップスにはどっぷりつかってたからね。バンドを始める時にはね、そういうのとは一切無縁でというかね、ポップから実は離れようという意識で始めているんだ。うん、その当時アンチ流行歌という感じもあったんだよね、70年代の風潮でもあったんだよ。そういう意識で始めたんだけれどね。まあその意識自体が妙なものだったというのに皆が途中で気が付いたっていうか。それで違う方向性を目指す時に何が出てきたかと言えば、その曲は「ウララカ」って曲があったりね、その曲をフィルスペクターの影響というのが自分の中でかなりあるんだなっていうのを自分で見つけて、それで「ウララカ」って曲を作ったの。
7 ウララカ : 大滝詠一
(現在の佐野さん)
良いですね。曲は大滝詠一 70年代のレコードから「ウララカ」を聴いてみました。
元春レイディオショー 番組ゲストとして来てくれた大滝さん。中でも
この時は抱腹絶倒の回でした。2年前2012年1月10日放送 新春DJナイアガラ・トライアングル
大滝さん、杉真理君と僕。ナイアガラ・トライアングルVO.2のメンバーがあるお題に沿ってそれぞれ好きな曲をかけていくという内容でした。
(2012年
大:事始め。事始めは七福神めぐりをしてるんですよ。
S:はい。
大:もう何年になるかなー
杉:そうなんですか?
大:うん。もう毎年、毎年行ってますけれどもね。あのー駅伝が終わってから(笑)。でー七福神の歌があるので、聴いてみましょう。
S:はい
大:笠置シヅ子で「七福神ブギ」
S、杉:(笑い)
8 七福神ブギ : 笠置シヅ子
(現在の佐野さん)
お題は「事始め」ということで、大滝さんが持ってきてくれた曲は笠置シヅ子「七福神ブギ」
杉:こんなブギがあったんですねー!
大:まあ服部さん何でもブギにしてるからね
S:沢山ありましたよね何とかブギっていうの
大:服部さん以外にも「三味線ブギ」とかね「お座敷ブギ」ってのもあるからね。「サーフィンブギウギ」もあるしね。まあ何でも付けりゃ付けられるんだ
S:当時この何とかブギっていうのも笠置シヅ子さんの
大:これも服部良一さんの
S:ああ、そうか
大:うん。服部さんから戦前からずっとやっていて、笠置さんで大ブレイクしかけた時に戦争が始まった。
S:ああー
大:それで結構ね、ちょっと年齢がいってからのブギウギだったんだけれどもね。本当は若いころにもっとこう戦争がなければカナリもっと凄いことになってたと思います。確かね映画もあったんだよねー何だったけ。大映の映画で、あっタイトルを忘れた。それに関係していたかもしれないですね、この楽曲。
S:当時の人たちにとっては、ご機嫌なダンス音楽だったってことでしょう?
大:「東京ブギウギ」に代表されるあれで、戦後のああいう暗いムードを何か明るくしたいというような心がみなさんのあれにあったんじゃないでしょうかね。そういうことで、こういうのが流行したと思います。
S:うん、うん。はい
大滝さんの推薦曲で笠置シヅ子の「七福神ブギ」 大滝さんとてもレアなレコードをご持参して下さいました。この回を覚えて下さっている方もいると思います。杉君そして僕、ナイアガラの3人のそれぞれが思い思いのレコードをかけました。そうですね大滝さん悉く予想を外しまくってスタジオはテンヤワンヤになったことを懐かしく思い出します。元春レイディオショー 大滝詠一追悼番組 続けます。
twitterの情報
大滝詠一
さて留守番DJ三回目はフォーク・ロックを特集してみたいと思います。60年代の中期から後半にかけてのフォーク・ロックのサウンドを楽しんでもらいたいと思います。ザ・バーズ。
9 Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is a Season) : The Byrds
60年代の63、4年にビートルズが出てきまして、そのビートルズに対抗するという形で、アメリカのグループがこういうフォークソング、フォーク・ロックを中心にしたサウンドで対抗してきた訳ですけれど中でもこのザ・バーズというのは、その先兵隊と言いますかね、そういう形で出てきました。で、「turn!turn!turn!」って曲はピート・シーガーというフォークの人の曲であるということですけれども、ピート・シーガーと同じようにボブ・ディランというこの元春レイディオショーをお聴きの人はもうご存知だと思いますがボブ・ディランという人の曲も沢山取り上げられました。次はディランが書いた曲です。
10 It Ain't Me Babe : The Turtles
タートルズでお送り致しました。「It Ain't Me Babe」訳しますと「それは僕じゃないよ」っというタイトルになるかと思いますが、えーこれはディランの曲でございます。タートルズというグループは別段フォークソングとか、プロテストとか、あまり関係のないバンドですけれども、そういうグループもディランの曲とかそういったフォークを取り上げるというような時代だった訳です。
11 Red Rubber Ball : The Cyrkle
さあお送りしました「Red Rubber Ball 」なかなか良い曲ですよね。さて今の「Red Rubber Ball 」を書いた作曲者、この人はポール・サイモンという人で、ご存知、サイモンとガーファンクルのポール・サイモンでございます。この人はなかなかにまた良い曲を書きましたし、この人はバーズと同じようにサイモンとガーファンクルも中々にこのフォーク・ロックのシーンに重要なグループでもあった訳です。本日は非常に著名な「サウンド・オブ・サイレンス」をかけますけれども、これはダイバンでかけてみたいと思いますので。後ろの方に。これは最初生ギターと歌というものだけだったんですね。それにドラムとベースを後でつけてリズムを出したという。この辺もフォークロックへの移行という感じも。ドラムとベースがなければ普通のフォークソングだったわけですけれどもいかにも後で入れたという感じもありますし、またこれがフォークロックだって言う感じも聴いてもらえるんじゃないかと思います。
12 The Sound of Silence : Simon & Garfunkel
13 Omaha : Moby Grape
これは大学生、高校卒業して大学生ぐらいの頃でしたて、まあとにかく好きでしたねー。このギターサウンドがやっぱりどこか根本にロックン・ロールの感じが残っているところのワイルドなビートとこのMoby Grapeってのはもう本当に好きで、かなり影響を受けて色んな曲を作りました。そのMoby Grapeと負けないくらい同じくらい好きで聴いたバンドがありましたそれはBuffalo Springfield というグループでした。この人たちは最高に好きでしたね。先ず1曲聴いてもらいましょうか。
14 Bluebird : Buffalo Springfield
これはシングル・ヴァージョンでLPはこれからまた永遠と後半が続くんですけれど、シングルはこの辺でフェイド・アウトしているというものでございましたけれども、まあとにかく、はっぴいえんど というグループはこの Buffalo Springfield を母体にしてできたバンドで本当に影響されました。色んな曲が全部 Buffalo Springfieldから持ってきたというのは過言でもないくらいなあれでしたけれどもね
(現在の佐野さん)
元春レイディオショー1986年9月22日の放送から大滝さんのDJを振り返ってみました。
こうして聴いてみて思うのは、大滝さんはラジオを通じて、これまで海外の良いレコードを沢山僕らに紹介してくれたということ。改めてそのことを感謝したいと思います。
この後は 大滝さんご自身のソングライティングについて一言語っています。
大滝:自分の詩ってのは子供っぽいんだよ。自分で書くと。
S:笑 ところが、その例えば「夢で逢えたら」とかにしても「ブルー・バレンタイン・デイ」にしても、少年の心を捉えて
大:なんかねえ子供っぽいんですよ。
S:好きなんですよ、大滝さんのね。そういった大滝さんも詩、サウンドだけではない。サウンドクリエーターとしての大滝さんだけじゃない、ポップソングを作る大滝さんにぞっこん惚れた人も多いんじゃないかって僕は思うんですけれども。松本さんのポエムも素敵だけれども。これからポップソングを書くときにまたね、大滝さんの詩でね、僕たちに聴かせて欲しいなって
大:うん。このパターンはね、まあ変ですね。
S:はい。
大:これしか出てこないからね。
15 あつさのせい :大滝詠一
大滝詠一 作詞作曲 1972年 アルバム「大滝詠一」からのレコードより聴いて頂きました。
TWITTERの紹介 再度。
さて大滝さんが初めて女性シンガーのために書いた曲は何という曲か
ご存知の方もいると思います。そうですね「夢で逢えたら」オリジナルは1976年 吉田美奈子によるレコード。それ以来、数多くのシンガーにカバーされ続けている名曲です。その曲「夢で逢えたら」について
大滝さんはこんなことを語っていました。
元春レイディオショー
1981年7月6日の放送から
S:1977年、今ずっと大滝さんと話をしていたんですけれども、この「夢で逢えたら」っていうのは、大滝さんが初めてポップソングに攻撃をかけた始まりみたいな
大:そうだね。そんな感じだったね。その前に 「ウララカ」さっき言うのを忘れてたんだけどね、
歌詞が違っててね、はっぴいえんどの 「はいからはくち」っていう はっぴいえんど のロックン・ロールのナンバーの持ち歌があってね、それは多少ブルー・ノートを使ったメロディだったね。 「ウララカ」のメロディに「はいからはくち」の歌詞を乗せてやったんだよね。
S:ああなるほどね。
大:そういう「ウララカ」から「はいからはくち」への変化というのかな。その辺からポップに関しては色々とやってたんだけれども。一つの焦点になっている作品はこの「夢で逢えたら」と自分では今にしては思いますね。
S:なるほど。「夢で逢えたら」大滝詠一 作詞作曲アレンジということで、一般の反応みたいなのはどうだったんですか?
大:これは本当は凄かったの。一番最初に出たのはご存知の通り、吉田美奈子のが最初のヴァージョンだったんだけれど、その時はえらく受けたみたいだよ。
S:そうですか
大:うん。えらく受けて、当時美奈子は会社の方でシングルは出す気なかったみたいで、LPの中の曲って聞いていて、シングルではあまりやりたくなっていうのがあって、シングルは当時出なかったね。但し、LPというだけで、当時かなりラジオでかかっていたね。
(現在の佐野さん)
大滝詠一 作詞作曲「夢で逢えたら」
とても愛らしい まさにポップソング、エバーグリーンと言って良い名曲です。多くの歌手にカバーされていますが、オリジナル吉田美奈子のレコードで聴いてみます。「夢で逢えたら」
大滝詠一 追悼特集 今夜はこの曲でお別れです。
16 夢で逢えたら :吉田美奈子
KenG @keng_jp
のtweetより
#MRSjp ここはひとつDJの名誉のために書いておきますと、今日流した過去の大滝さんDJ音源は、全部、佐野さん自身が管理している過去のMRS音源アーカイブから、ご自身で編集されたものです。NHK管理ではなくね。ここ、とても重要ですから。