息子が 図書館から借りてきた本が おもしろかった というので 貸してくれました。
ちくまフリー新書から出ている 藤原正彦×小川洋子 の「世にも美しい数学入門」です。
藤原正彦さんは 有名な数学者でありながら エッセイストとして 本もたくさん出されていて 私は この方のファンなんです。
小川洋子さんは 「博士の愛した数式」が映画化されるなどで有名な 芥川賞を受賞された作家です。
この本は 小川さんが 数学者を主人公にした本を書こうと思い立って 数学者とはどんな人なのか ということで 藤原さんに取材を申し込んで
「博士が愛して数式」が出版されたのちに 対談されたものを さらにふくらませて 本にまとめたものなのです。
内容は まだこれから読むので 詳しく解説できませんが 「数学は美しい」 という言葉に とてもひかれます。
学者の世界では 何かの役に立つとは思えないことを研究することが崇高なのだという内容の文章にも ひかれました。
その最たるものが 数学と芸術と哲学で ほかの分野より一段上なんだそうです(笑)
わたしは 小学校3年の時 九九が始まって ちょっと算数が苦手かなあ~と思い始めてから どんどんと 苦手だと思い込むようになっていきました。
中学校の時に 数学の担当の先生が 近所に住む株内のおじさんだった時が 一番コンプレックスを大きくしました。
わたしを当てるときには とても易しい問題ばかりを選んでくれているのがわかって かえって辛かった…
世のなかには だいたい理数系と文系に分かれ 文系の人は数学が苦手な人が多いですね。私はその典型でした。
ところが 藤原さんをすきな理由は 数学者なのに軽妙な文章でエッセイを書かれるところです。
藤原さんを知るきっかけは お父さまであり作家の 山岳小説を多く書かれた 新田次郎さんの本を愛読していたことによります。
新田次郎さんは 気象台につとめながら本をかくという まさに理数系なのに本をかく ということで 衝撃を受けた最初の人なのです。
ちなみに お母さまは 藤原ていさんで 満州から引き揚げてきた時の様子を 小説「流れる星は生きている」を書かれました。
数学を苦手と思い あまり本気で好きになろうともしなかった学生時代・・・いまさら基礎から習うきっかけもなく ときどき残念に思います。
こんな問題が解けたからといって 将来何の役に立つことがあるんだ?と思ったりしていました。
ところが ある時 友達と買い物に行って 3割引の札をついているのを見て すぐに友達が
「8千円の3割引か…じゃあ 5600円ね」というのを聞いて 素直にびっくりしました。
「すごく 計算が早い!」といったら
「だって 8千円の3割引なら 買う値段は 8千円に7をかければ出るから瞬間にできるでしょ」と言われ 頭をが~んと殴られた気がしました。
ちょっと大げさみたいですが 数学が苦手なことは とっても損しているなと知ったのです。
わたしはそれまで 8千円に0.3をかけて出た割引額を算出して また8千円から引いていたから 暗算なんてできなかったんですよ。
数学が得意な人は これを読んで お笑いになるでしょうけど 本気なんです。
のちに 何かの運命で 金融機関に入社したとき 指導してくださる先輩が たまたま 珠算8段もちで 一瞬の速さで暗算をしていくのを見て
暗澹たる気持ちになったものです。
3級の試験さえ落ちた私ですから。
おおらかな会社と 協力してくれた健康な家族のおかげで よく30年も 勤まったものです。
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