森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ツリフネソウ

2007年09月02日 | 自然観察日記
 秋の湿地に咲く代表的な名花です。ホウセンカの野生種であり、園芸種のインパチェンスと同属です。
 それにしても花のつくりが面白い。見れば見れうほど、その造詣の巧みさには本当に感心させられますね。名前は「船」ですが、私にとっては何か虫とか生き物を連想してしまいます。ハナバチなどが吸密するために花にもぐりこむ姿が時々見られますが、くるくる丸まった距(きょ)の蜜をうまく吸えるのでしょうか。ズルをして、外側からここに穴を開けて吸い出す昆虫がいるという話を聞いたことがあります。ホントかな?残念ながら私はまだ見たことがありません。

イワショウブ

2007年09月02日 | 自然観察日記
 湿原や沢沿いの湿った岸壁に生えるイワショウブ。夏のから秋の花です。そんなに大きな花でなく14~15cm位の清楚な花。高山植物や湿原植物というイメージが強いかもしれませんが、私にとっては岸壁に生える岩場簿植物です。
 かって、魚沼の三国川(さぐりがわ)の奥に散策したとき、急峻な崖が迫りもうこれ以上進めないという滝つぼの光景が思い出されます。その脇には上部からシャワーのような水しぶきが落ちていて、やや緩斜面にはスゲやヌマガヤなのどがへばりつく草地があって、一緒にイワショウブが何本も花を咲かせていました。
 崖に住むイワショウブを見慣れていると湿原でみるイワショウブが別種のように感じられます。