森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

浄土平 鎌沼

2013年09月01日 | 風景
今日から9月。この夏、いくつかの所に出かける機会がありましたから月が替わるのを捉えて出先で出会ったものを取り上げたいと思います。
浄土平もそのうちの一つで、予想以上に散策する場所がありまたここでしか見れないものもあり楽しみました。

ヤマハハコ ①

2013年09月01日 | 自然観察日記
歩きはじめていろいろなものが目に入りましたが、ヤマハハコの歓迎をまず受けました。夏場の高原などではどこでも普通に見られるハハコグサに近い仲間(ハハコグサはハハコグサ属、ヤマハハコはヤマハハコ属)。ハハコグサは花色は黄色ですから、色的にはチチコグサに近いというべきでしょうか・・・。同属の種に河原の石がゴロゴロしている場所に群生しているカワラハハコがあります。ここではそれほど繁ってもいなく草丈も大きくないので花をめでるにはちょうどいい大きさ。あまり注目されないような種でも、場所によっては多くの人に愛されるようです。盛んにカメラの対象になっていました。

ヤマハハコ ②

2013年09月01日 | 自然観察日記
文献では雌雄異株とされていますが、この花は一見しただけではどちらかは判断できませんね。ルーペを取り出して雄しべ雌しべの状態をしらべたり結実後の種子のでき方などを調べないと無理でしょう。
雌雄異株や雌雄同株というのが混在している植物は結構多くあります。もともと植物の個体には「性」というものは関係がないのですが、雄しべ雌しべを両方発達させる能力があるものからどちらか一方を発達させる能力に少しずつ進化しているのでしょうか。個体を雄的、雌的にして同一個体内の生殖を防ぐような方向があるような気がしますね。しかし、種子が作れないと困りますから最終手段として自家受精を行って種子をつくる能力を温存させている・・・。そういうような適応をしているように思えることがしばしばあります。