森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

マツムシソウ

2014年02月01日 | 自然観察日記
たった一輪だけ花があって、この一輪が一行の注目を一手に浴びることになりました。まだ季節は夏、マツムシソウにとってはつぼみの季節。しかし、どんな種でも気の早いものがいればのんびり屋もいるということなのでしょう。同じ個体群内に一定の幅で変異があるということです。この変異は種全体としてみれば生き残るのに都合がいいように見られます。おかげで私もいい気分でした。なにせ同行者は大はしゃぎなんですから・・。

マツムシソウ 花

2014年02月01日 | 自然観察日記
マツムシソウは菊の花に似た集合花です。写真が不鮮明で分かりにくいのですが、外側の花は5裂した花冠の3枚が大きくなって、まるで舌状花の体をしています。内部にある花は管状花に似ています。おしべは4本で4数性と5数性が入り混じる特徴的な性質をしています。
新潟県内では高所の草原で生育しているのを見たことはありますが、多くはありません。榛名のこの草原にはある程度の個体群が生育するとガイドブックには記載されています。ちょっとうらやましいですね。

マツムシソウ 葉

2014年02月01日 | 自然観察日記
マツムシソウの葉は細かく裂けていて、大まかに言えばシュンギクのような葉です。駆け出しの頃、花と葉が結びつかなくて目の前にある種がマツムシソウとは気付かず無造作にむしり取ってしまい、後で赤面の思いをしたことがありました。個人的には花と葉のイメージがなかなか重ならない種なのです。