この種も多雪地の里山など林縁には普通にある種です。飯豊の奥深くにもごく普通に見られました。ヒキオコシは病人を「ひき起こす」という意味で、薬草にもなっています。クロバナヒキオコシはこれに似て花が濃紺色のためこう呼ばれることになったようです。薬効についてはわかりません。草丈は大きく比較的存在感はありますが、とにかく花は小さく、沢山付いているにもかかわらずその気で探さないと目に入らないという代物です。
濃紺色といいますか濃紫色といったほうがいいのでしょうか、こういう色具合の花は自然界ではほとんどないかもしれません・・・思いつきません。小さい花ながら魅力的な花で一度目に止まるとあちこちに咲いていることがわかり、新たな世界に入った面持ち。不思議な気分にさせてくれる花ではないでしょうか。シソ科の花っぽくないのもいいですね。