栗駒の池に自生していた水草で最も目立たものです。場所によっては素面を覆いつくすほど茂っていますが湖面全体から見ればごくわずかな占有率です。ほとんどの場所は遠くから見るだけでしっかりした正体が分りませんでしたが、1ケ所比較的水際からもよく観察できる場所がありミクリの一種であることが分かりました。
近いといっても4~5m先の水中です。手に取って細部を観察できませんが写真を何枚か撮って資料で調べてみました。新大のS先生の教授を得て新版の日本の野生植物(保育社)で確認するとウキミクリかホソバノウキミクリであろうという結論になりました。ミクリはガマ科ミクリ属に分類される種です。以前はミクリ科とされていましたから、いまだにこれから脱出できていませんでした。
里山にはミクリが自生していますが抽水葉しか見えませんが、白駒の池のミクリは沈水葉から浮遊葉になっていて抽水葉はみあたりません。ウキミクリは浮遊葉しかないという解説です。ただホソバウキミクリかどうかは葉を採集して調べないとわかりません。中部の高山水系にまれに自生する水草だそうです。