森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

セリバオウレン

2022年11月08日 | 自然観察日記
新潟にいていつも怪訝に思っていたことがあります。早春にオウレン花が咲くころ花談議が巻き起こりますが、その時に『「セリバオウレン」ですか「キキバオウレン」ですか?』と問われることがあります。図鑑ではそんな名前のものがあるというのは知っていましたが、新潟の山野に自生しているものはすべて「オウレン」です。キクバとセリバをいいちいち区別する必要があるのかと複葉の小葉の出る回数もろくに数えないでいぶかっていました。しかし、今回このオウレンを目撃して「セリバ」と「キクバ」を区別する必要があることを思い知らされました。

セリバオウレンの葉

2022年11月08日 | 自然観察日記
セリバオウレンはとにかく小さい種です。新潟の里山などで見るオウレン(キクバ)とは1/3くらいの印象です。小葉の光沢も強いようです。小粒でもピリリとしている感じでした。分布も異なっていてどうやら太平洋側に自生しているような種です。新潟県内にもセリバオウレンがあるようなことを耳にしたことがあるのですが真相は分かりません。どなたか教授して頂けるとありがたいですね。

セリバオウレンの群生

2022年11月08日 | 自然観察日記
白駒の池の周辺はシラビソの林になっていて厚くコケ植物が繁茂しています。そんな環境でセリバオウレンが自生していますから、涼しく林床は暗く水分環境に恵まれたような場所が適してるのでしょう。