北関東の1,000ⅿ前後の山に登ると稜線上は岩場が多くそんな場所に必ずと言ってよいほどアカヤシオの群落があります。湿原は鞍部になっていますから稜線上よりは風の作用は小さいのでしょう、ここのアカヤシオの樹は大きく成長していました。5~6mの樹も多く径も20cmくらいの株もあるように見えました。
アカヤシオの株数はどれくらいあるのでしょうか?すでに花を落とした木も沢山ありました。毎週来ているという方から今年は4月の20日ころが最盛期とだったとのこと。私が訪れたときは、それからすでに10日は過ぎた後でした。
「金鳳花」という文字を当てるようです。金色に輝く鳳(おおとり)に見立てたということになりますが、確かに光沢のある花弁は人目を惹き類を見ない野草です。「きれいな花委は毒がある」の例え?どおり有毒植物で、牧場などでは牛馬は食べないためにこの花の大群落が形成されているといいます。
スミレの仲間はその仲間であることは容易にわかるのですが、具体的な種名になるとお手上げになるものが多いので「スミレは難しい!」とよく言われます。全くその通りで微細な差異を見極めて種を特定するにはかなりの眼力と知識が必要になります。でも、よくしたもので長い間山野を歩きながら観察を続けていると違いが見えてくることがあります。このミヤマツボスミレもいつも見慣れているツボスミレと雰囲気が違いました。
ツボスミレとの違いを花からは受け止められませんでしたが、心なしか大きく丸みを感じました。
ミヤマツボスミレはツボスミレの高山タイプということになっていて花色も紫色が強く出ることになっていますが、比較的低山で花色も白を基調にしています。新しいタイプかもしれません。スミレを研究されている方にとっては興味深いのではないでしょうか。米山の山麓部を調査されてもよいのではと思います。
柏崎にある米山の山麓をぶらぶらしているとコスミレに出会いました。新潟県内ではそれほど多い感じではありませんが、山間の人里近くでときどき見かけるというレベルです。今回は放棄水田の中に小さな群落を作っているというものでした。
一株当たりの花数が多い感じです。生育環境にあっているのでしょう。花弁は青紫で舌弁にはより濃い紫色の筋がみられます。コスミレは「小菫」でスミレに比べ小型ということから名前がついているようです。ノジスミレに間違えそうだとという話もあるようですが、本種は花色がより青く感じます。