山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

前掛けにこもる創業者精神

2021-12-17 22:12:26 | 農作業・野菜

 先日、山猿さんから立派な前掛けをいただく。これは〈帆前掛け〉といって帆船の丈夫な帆布で作られたことに由来するらしい。醸造業に多く使用され、木箱運搬の引っ掛かりにも耐えられる丈夫さや汚れ解消に重宝だった。そういえば、オイラの少年時代、前掛けを肩に掛けて木箱の酒を運んでいたのを想いだした。

 1662年に酒造業を長野で創業したという宮坂醸造は360年くらいも続く老舗だ。味噌は1916年に開始し、〈宮坂醸造kk〉を名乗る。終戦直後のビタミン不足をふまえてビタミン入り味噌を発売し、業界初の袋詰め味噌を流通させる。
 したがって、この前掛けはその頃の怒涛のような心意気がこもっている。その後、社名を〈神洲一味噌kk〉したのが、2017年。現在はフリーズドライ食品や海外進出をはたしている。〈神洲一〉とは信州一とか日本一とかの野望がこもっているのだろう。
 山猿さんの親父さんは魚屋だったというから、そのルートから店にあったのにちがいない。
 この前掛けを腰にしゃきっと結んで創業者精神に想いを馳せていけたらと思うばかりだ。

コメント
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