十数年前に植えたプラムはシカの食害に遭って成長が止まっていてあきらめていた。それがここ数年になってやっと葉をつけだし大きくなってきた。葉も樹皮もやられっぱなしだった。よく耐えてきたもんだ。そんなとき、知り合いから「撃退パンチ」という害獣忌避剤がドーーンと届いた。
ヒトデは自己防衛のためサポニンというテルペン物質を出し、外敵を寄せ付けないという。それを害獣忌避剤として活用したのが本製品だ。シカだけでなく広く害虫・害鳥・害獣に効果があるという。しかも環境にやさしいだけでなく土壌改良剤にも使えるというから魅力的だ。
プラムの樹皮は半分食べられていたが、なんとか生きながらえている。残念ながら花も実も確認できていない。不織布の袋に100gのこの忌避剤を入れてワイヤーで吊るしてみる。効果があるかどうかはこれからだ。ついでに、今まで被害のあった樹木にも吊るしてみる。枝垂れ梅も若芽・若葉を食害され被害者だった。犯人はもちろんシカだった。
桜も梅もシカの好物だった。桜は肥料袋をかけておいたのでなんとか無事だった。放置状態の数本の梅もやはり樹皮を食べられていたし、もちろん葉も食べられていた。対策をしないと枝ごと折られてしまうくらいだ。
棘があるのに「ユズ」も毎年丸坊主だったので、柵を巡らしたら無事大きくなってきた。しかし、葉が柵を越えると食べられてしまう。タラノキも鋭い棘があるのに樹皮を食べるので10本は枯れてしまっている。また、最近食べられていたのが「桑」だった。下方の枝は葉も実もなくなっていた。これも毎年のことだが、木が太くなると食べなくなる。若い枝は折ってしまうくらい貪欲に食害する。
そのほか、ブルーベリー・柿の木・アジサイの葉・ツツジの樹皮はもちろんのこと、芽が出て間もないやわらかい野菜は一日で食べつくしてしまう。イノシシの大胆さは驚愕だが、シカの怜悧な食害はこちらが気が付かない間にやられてしまう。
そんなときだからこそ、「撃退パンチ」がやってきたということでもある。価格が高いのは残念だがまずはその効果を見てみたい。こちらの惨状を見るに見かねた畏友に感謝したい。