今年も奥春野の梅沢茶園の茶摘みの応援に出かける。今年から街のNPOからの支援が終了したのでこじんまりと4人で茶摘みを行う。それも機械摘みではなく手摘みなので効率は悪い。いままでは20人前後の規模だった。そのため、気合いを入れて茶摘みに臨む。
とはいえ、「やぶきた」ではなく在来種が無農薬の自然農法・「放任茶」で栽培されている。機械摘みを想定していないので、機械に合わせた効率的な「カマボコ型」樹形ではないものもある。それらの葉は通常の葉の半分くらいしかないものも少なくない。どうしても収量が少ない。
野鳥の声が山間をこだまする。ヤブデマリの芳香な匂いも流れてくる。昔茶摘み娘だった80代女性の快活な世間話も手を休めることなく終わりを知らない。
そんなこんなで、60kgくらいは収穫しただろうか。夕方から近くの山の工場で製茶工程に向かう。体調の関係でオイラはここで失礼したが梅沢さんを先頭におばちゃん軍団も参画する。
今後の茶業について90歳に近づいた梅沢さんは、「やってみたい人がいれば茶園も製茶工場も提供するんだが」とつぶやく。山並みを独り占めする借景に囲まれながら茶業とプラスアルファの生業を構築しようとする人はいないかなー。「きっといますよ」と梅沢さんには伝えたが。