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今週はPM7時から10時まで三夜かけて5か所で使う注連縄を完成させる。とくに、村社の神社に奉納する注連縄は三本の注連縄を撚り合わせるので時間も力も必要とする。一日目は廃校の校庭で藁をしごくのに費やされた。二日目・三日目には近所の広い倉庫を借りていよいよ注連縄づくり。
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意気を合わせないと撚り合わせが不完全になるので、お互いに掛け声をかけながら6mほどの注連縄を撚っていく。ときには冗談を言ったりして笑いが絶えない。お互いに仕事がまちまちなのでふだんは地域で出会うことが少ないが、鼻たれ小僧のときからの人間関係が強みだ。オイラだけが都会からの異邦人だが、なんとか優しく受け入れてくれている。しかし話題にはなかなかついていけない。
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みんな手には豆を作ったり、腰をカバーしたりしながら適材適所でついにやり遂げる。あとは雨の中だろう本番の明日に注連縄の取り付けがある。「10年後には頼むぜ」と70歳台の元気な高齢者が貴重な50歳台の若手に笑いながら言葉を投げつける。過疎地の現実がまちがいなく迫っていく。