夏の記録的な暑さもありキウイフルーツの収穫はあまり多くはなかったように思えた。収穫は11月の文化の日あたりが標準だったが、今年は11月の8・9日に一気に行う。大まかに数えると500個近くに肉薄したようで、ほぼ例年並みの収穫のようだった。しかしそのあとの剪定が収穫以上に手間がかかり、これをやっておかないと数は多くても小さめの果実となってしまう。
いつもの通りのんびり剪定していく。ついでに隣の「ヒメコブシ」の大木や「グミ」の剪定もしたりして気分転換もして飽きないよう道草する。というのも、下から剪定ばさみで伐っていくと首が痛くなっていくからでもある。また、枝からオスとメスとのころあい調整も考えていくと、親の主枝を見上げながら側枝を辿っていくのも首に負担がいく。だもんで、ときどき小さな踏み台に乗って上からの剪定も始める。
しばらくすると、ツルによるジャングル状態が少しずつなくなり、遠景の山並みの景観を眺める余裕が出てくる。しかし、鋸で切ったおが屑が目に入ったり、喉に入ったりのリスクも注意しなければならない。そのため、剪定ばさみの役割は大きい。といっても、枝がやや太いとやっぱり鋸の出番であるのは変わらない。
それを無理やり剪定ばさみでやってしまうとハサミが切れなくなってしまうし、よけいな力を使ってしまう。なんだかんだと言いながら、完了するのに5日間もかかってしまった。枝がどうしても空高く伸びようとするのでジャングルになり葉に陽が当たらなくなるので、枝の誘引も必要となる。なかなか教科書通りにはいかない。ほとんど自己流剪定でまったくの放置栽培だけど、毎年そこそこの実を作ってくれるのがありがたい。
人工授粉もやってないし、摘果もほぼ気分次第だし、ときどき思い出して肥料をあげたりのズボラ栽培にもかかわらず、病害虫もなく安定した結果を毎年届けてくれる。主枝がかなり老木になり世代交代が必要だが、そのタイミングが難しい。今回は強剪定はしなかったが、老木に若い枝が見えると大胆に伐る勇気がなくなる。
近隣の山間部の農家でもキウイフルーツ栽培がよく行われているのをたびたび目撃する。しかしその多くは手入れがされなくなっている。後期高齢者が多くなりそこまで手が回らないというのが現実だ。その意味で、若者が「果実収穫隊」として、年寄りの家で実った果実、例えば、夏ミカン・柿・梅・キウイ・ブルーベリー・ビワ・イチジク・などの収穫や剪定を請け負って、それを広く販売するようなことなんかできないかと思うことたびたびだ。だけどもう、自分自身が後期高齢者になってしまって、好きな木登りもままならなくなってしまい、トホホという現実に置かれている。
だもんで、剪定した枝を燃やして焼き芋くらいでもしようともくろんでいる日々なのであったー。が、最近風も強く火事が多発していてそれもできていない状態が続いている。人生思うとおりには行かないのだ。そうして、キウイの入った野菜ジュースを毎朝堪能するのだった。