山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

なんとか畝立て進行中

2017-03-11 21:21:42 | 農作業・野菜
 2011年のきょう起きた原発事故と災害がいまメディアを占めている。
 原発事故は以前から指摘されてきた危険が現実となったものだ。
 そこには「原発を止められない日本」をどう考えるかが基本的に欠落している気がしてならない。
 つまり、今の状況の中でどういう生き方・考え方をすればよいのかが一人ひとりに問われていることでもある。
 「森友学園」やキムジョンナム暗殺の詳細が連日報道されてきたが、それ以上に原発問題や核サイクル・ゴミ処理のほうが深刻でもっと取り上げるべきはずの問題だ。

 そんなこもごもを想いながら大地とつきあう。

                            
 雑草だらけの畑を見たときはため息がついたが、のんびりシコシコやることしかないとまずは鍬を持つ。
 寒風でめげたこともあるが、いい汗をかこうと運動のつもりで休み休みひと鍬を大切にする。
 時間がかかったが気がついてみるとひと区画が終わった。

      
 柄が折れたレーキを修理する。
 いよいよレーキの出番だ。
 次に黒マルチをセットしてからやっと種蒔きや苗植えが始まる。
 
 午前中に、4月8日に行う桜コンサートの打合せを行う。
 今回は好評だった女性の津軽三味線を再び行うことになる。
 期待が高い春野産のお弁当や直売所も充実してきて、昨年より申込者が多い。
 

 
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そこに隠れていたのはだあーれ!

2017-03-10 21:00:02 | 風景
 毎日少しづつ畑仕事を着手はしているものの、きょうも天気はいいが風が冷たい。
 寒風の中、大地に張りつくように雑草たちの生きざまがたくましい。
 だから雑草を手で引っこ抜くことは難しい。
 そんな草取りで突然、フキノトウがいっしょに出てきた。

                          
 空はすっかり春のきざし。
 大地にもじわーっと春が隠れていた。
 天と地と今年も「生き物応援団」がやってくる。

                               
 隣の山の梅の花が満開だ。
 しかしあまりに風が声をあげて騒ぐので、逃げるようにまちに買い物に行くことにした。
 街はすでに河津桜が満開だった。

 以前サクランボの「佐藤錦」を植えたが、その相棒の「ナポレオン」の苗を購入する。
 痩せた土壌と寒風はサクランボを暖かく迎えてくれるだろうか。
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椎茸のほだ木ストーリー

2017-03-09 21:00:45 | 農作業・野菜
 先日、道草山のコナラのほだ木を並べたところだったが、このところ天気続き。
 日陰がないので乾燥対策として急遽カバーすることにする。
 強風も無視できないので竹を伐って抑えとする。

                              
 このほだ木は、茶農家のシンちゃんが昨年伐ってくれたものだ。
 桜の木もあったのですでにそれはナメコ菌を打って道草山の木陰に置いてある。
 なんと昨年の秋にはナメコがいくつかできていたのが驚きだった。

      
 作業が一段落していたところ、なんとそのシンちゃんがやってきた。
 それも伐ってきたばかりのコナラ・シデのほだ木50本弱を持ってきたのだ。
 運び終わったらさっと消えていった。

 なんというタイミング。
 なんというありがたさ。
 今年のほだ木は諦めていたところだった。   
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路肩の草刈り・剪定に汗をかく

2017-03-08 20:35:13 | 出会い・近隣
 集落に隣接する国道の路肩は毎年雑草のジャングルになり、夏には集落総出で草刈りをしてきた。
 しかし、高齢化などで急斜面での作業は難航し、継続できるかどうかが課題となっていた。
 そこでオイラがとりあえずアジサイなどを植えて、草刈りする面積を小さくしようと5年ほど前から呼びかけてきた。
 やっとアジサイやレンギョウなどが大きくなってきたが、厳しさは相変わらずだ。

                            
 言いだしっぺなので一人でもやり遂げるつもりでシコシコやってきたことで、集落の協力がだんだんと得られてきた。
 農家の忙しさがわかるのできょうは近所の一人暮らしのおばちゃんに声をかけて草取りを行う。
 他所から来て主人を亡くししかも友だちが一人もいなくて自宅にこもったままのおばちゃんだ。

 ともかく二人でシコシコやっていると通りがかりの人と会話ができる。
 声をかけてくれる人はいずれ確実に手伝ってくれる。

                             
 高齢化を嘆いていても事態は変わらない。
 しかし小さな行動を続けていくと歯車が少しづつ回るのを実感する。
 よそ者の二人がちょっぴり動くことで十数軒の小さな集落が波動する。
 短い時間だがおばちゃんも明るく元気な姿を見せてくれた。
 来月早々、みんなでドウダンツツジとエドヒガンを植える予定となった。 

 路肩に「ハナニラ」が群生していた。
 これは園芸用で有毒、開花は春、花は茎の先に一つのみ。
 食用のハナニラは、開花が夏、食べごろは蕾のとき、茎の先に多数の小花あり。
 紛らわしい。  
   
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風太郎忍法元勲の舞踏会に潜入

2017-03-07 18:39:45 | 読書
 鈴木清順風の紳士が課題図書として置いていった、山田風太郎『エドの舞踏会』(文藝春秋、1983.1)を痛快に読ませてもらう。
 薩摩の海軍将校・山本権兵衛(のち総理大臣)は、鹿鳴館に当節の元勲とその夫人らの人集めを命じられる。
 彼はアメリカ帰りの大山捨松(大山巌の夫人)とともに、井上馨・伊藤博文・山県有朋・黒田清隆・森有礼・大隈重信・陸奥宗光・ジャンドル将軍とその夫人らに声をかけていく。

                                     
 風太郎は鹿鳴館とその夫婦にスポットを当てることで明治という時代を抽出させる。
 夫人の多くの出自が美人の芸者であることで、鹿鳴館は芸者らの優れた配慮で成り立っていたという視点が斬新だ。
 とりわけ、外務省顧問であったル・ジャンドル将軍の糸子夫人の混血児が他人に秘かに育てられ、結果的には15世市村羽左衛門になったという定説は圧巻だった。

                                  
 山田風太郎といえば、忍法を駆使した大衆小説家としか見ていなかったが、『エドの舞踏会』は綿密に明治の史実を集めていることが伝わってくる。
 その史実の隙間に風太郎の忍法が発揮され、すべて真実のように思わされる。
 しかも快刀乱麻のごとく痛快にして切ない物語に仕上がっている手腕に脱帽する。

          
 大仏次郎を想起した。
 彼は鞍馬天狗だけが肥大化している作家だが、彼の戦前の冷徹な時代認識とその作品の先見性は、風太郎と同じものを感じ入る。
 また、山県有朋が栃木那須に保有していた広大な「山県農場」は、子孫の妻山県睦子さんが林業家として日本の林業の一翼を担っているのを最近知ったばかりだ。
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あわてて種蒔き・苗植え始める

2017-03-06 21:08:05 | 農作業・野菜
 天候が刻々と変わってくる。
 暖かったり、風が冷たかったり、雨模様になったり、体がついていくのが大変だ。
 そろそろ苗を確保したり、種を撒いたりの時期が来てしまっていた。
 浜松の根深かネギと下仁田ネギの苗を購入したものを移植する。
 すでに畑に植えてあるネギもあるが雑草に飲まれている。

                                
 昨年余ったキャベツの種を撒く。
 種が古いので半分芽が出ればラッキーとする。
 いつもだと地温が低いので芽が出ないことが少なくないので陽当たりの良い所に並べる。

                                
 同じく去年余った絹さやエンドウの種を撒いてみる。
 本当は秋に撒くべきだったのだろうが時期を逸する。
 畑の畝づくりも急いでやらないとまた時期を失ってしまうので、いよいよ汗を流さなければならない。
 春は生き物にとっていのちを開花するときなのだ。
 と言いながら、昼寝が長くなる。
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人の暮しの哀しさと美しさが融けこむ

2017-03-05 20:14:52 | 読書
 どういうわけか宮本輝の『泥の河』(新潮社、1994.12)を再度読みたくなった。
 あらすじはすっかり忘れていたが、小栗康平の映画の断片シーンがフラッシュバックする。
 戦後間もなくの大阪の貧しい暮らしの切なさと少年らしい初々しさとがオイラの少年時代と重なる。
 切ない痛みと哀しみが暮らしと風景から滲み出てくる。
 それが高度成長社会と共にドライに捨てられてきた今でもある。

                               
 芥川賞を受賞した『蛍川』も北陸の風土そのものが思春期の少年の心象風景となっており、暮しと風景が両作品に共通する。
 団塊の世代よりちょびっと前の世代にはこの哀歓のほろ苦さは忘れられないものだと思う。
 解説の桶谷英昭は、「こんな哀切な情景が日本の小説から失われて久しいのは、日本人の生活がゆたかになったからであろうか。」と問う。

       
 同時に読んだ、『錦繍(キンシュウ)』(新潮社、1985.5)は、離婚した元夫婦の往復書簡だけで構成された小説だった。
 長文の手紙という枠内で物語を描くという手法の限界に挑戦したものだろう。
 それぞれが持つ過去の慙愧の闇を解きほどきながら織り直していくやりとりでもある。

 黒木千次の指摘した「過去は流れ去って完成した時間ではなく、…それを辿ることは過去を生き直すことであり、現在の生活を確かめ直すことに他ならない」という言葉に納得する。

                                  
 いずれも短編だったが、読みながら教科書に載っていた井上靖『しろばんば』を想いだす。
 結末はめでたしとは言えないが、風のようなかすかな希望がときおり吹いてきているのを感じる。
 このへんが宮本輝の真骨頂なのかもしれない。
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ちぢみホウレンソウの冬越え

2017-03-04 22:18:35 | 農作業・野菜
 昨年の秋に撒いた「ちぢみホウレンソウ」がなんとか冬越えできそうだ。
 例年だとビニールで覆ってきたが、突風で飛ばされたり気温が高いと萎れてしまったりと、失敗が絶えない。
 今年は竹マルチだけで挑戦してみた。

  
                                   
 苗の成長は遅かったが、なんとか食べられるほどに成長し、冬越えを完遂できそうだ。
 それも「ちぢみホウレンソウ」は東北地方に多く、寒さに強いと言われているからでもあった。
 いくつか収穫して食べてみたら、予想どおり甘い。
 これから大きくなっていくのが楽しみだ。

 下旬には竹マルチを解体する予定だ。
 
                        
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今年初めての耕運機参上

2017-03-03 21:19:34 | 農作業・野菜
 畑作の開始だ。
 陽当たりが一番いい畑に鶏糞をまず運ぶ。
 鶏糞が雨に打たれていて重くて、斜面や凸凹を一輪車で運ぶのがひと苦労なのだ。

                             
 それだけで一日かかってしまう。
 久しぶりの畑仕事でハアハア言いながら汗をかく。
 運んだ鶏糞をレーキで均してから、油粕や有機石灰も撒いていく。

                                    
 それまでの畑は雑草だらけで、ホトケノザたちの解放区だった。
 ツルハシでがっつりした雑草を掘り出して一輪車で堆肥所まで運ぶのに何回も往復する。
 鍬では雑草に負けてしまう。
 耕運機を主人公にするにはその準備に数日かかる。

      
 そうしてやっと、耕運機の出番となる。
 久しぶりの始動でさすがに彼も戸惑っていた。
 朝から一日中動いたので午後はしばしエンコするが、だましだまし仕事をしてもらう。
 夕方にはなんとか終了する。

 数年前はこの広さを鍬だけの人力でやっていたことを不思議に思う。
 「いまから人力でやれ」と言われたら、お手上げするのは間違いない。
 加齢もあるが人間、ラクを覚えてしまうと戻ることができなくなる。

 前歯がおよそひと月ぶりに復活。
 これでバナナはふつうに嚙みきれる!
 普通であることの範囲がだんだん少なくなっていく。
  
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カカオがチョコレートを面白くする

2017-03-02 20:33:41 | 特産品・モノ
 先月亡くなった鈴木清順監督。
 オイラが髪の毛がとても邪魔だったころ見た鈴木監督の作品は、ストーリーはつまらなかったが映像は一服の絵画だった。
 例えていえば、蜷川実花の写真のビビットなカラーがそこにあった感じだ。

 そんなとき、鈴木清順そっくりの初老の紳士が久しぶりにやってきた。
 春野の過疎問題に少しでも力になろうと動いてくれている。
 ひとしきりもろもろ談義を展開しているうちに、紳士はおもむろにチョコレートを取り出す。

                                       
 カカオ分が72%と86%とが含有されている苦みの違いを楽しむ明治のビターチョコレートだった。
 抗酸化力の強いポリフェノールをおやつとして摂取できるのがいい。
 さっそく、コーヒーを入れていただく。
 
         
 ちょうどそのころ、同じ明治のカカオ70%の「ザ・チョコレート」を食べていたところだった。
 それは味よりも箱も包み紙もデザインが気に入ったチョコだった。
 しかも箱の中に記載されているキャッチコピーが優れている。
                                     
 「カカオが、チョコレートをおもしろくする。」
 「香りを食べる」「チョコレートは、まだまだおもしろい」
 なんともしゃくなコピーだった。

 紳士もひょっとすると、オイラの認知症予防を考えてくれたんだなと感謝して、チョコとコーヒーをおかわりする。
 
 
 
 
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