自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

溜息の効用 

2013年09月30日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

長生きは長い息/天然の生理作用   平成25年9月30日

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 自然界のにはリズムがある。

一定の法則によって、宇宙の営みが行われ

大自然の法則が自然界を司り、

星は星らしく、動物は動物らしく、植物は植物らしく

そして、ヒトは人として、肉体の生理作用と

ともに、精神生活を送っている。

この自然作用を人体に限っていうのなら、

生理作用”と呼んでいる。

以前ご紹介したが、大阪大学名誉教授をされた

市原硬博博士は 真医化学提網 の緒論に

”生理とは天然のことである。

生体反応のもっとも巧妙な点は、神身が一如

であり、無数の反応が調節されている点に

存する。

医学とは人体生理学である。

生理学とは、生命を究明せんとする学問である。”

と述べた。

 

心身(しんしん) ではなくて、神身(しんしん) と

いう漢字を 博士は、あてられている。

その当て字の裏側には、人間の身体は、無数の反応が調節されており、

それは、まるで 神の身と同様であるという意味があると解釈できる

だろう。

 

その人体の中にある、生命 を究明する、

これが 生理学であり、医学の根本でもあることを

博士は述べている。

こうした人体生理学に立脚すべき医術(医学)

専門研究分野別に、枝葉に分かれた結果、

病状現象に対応する、薬物治療の専門家

医師であるという 定着概念ができた。

 

筆者も、医師は、西洋薬を使いながら

治療するその分野での権威者だと思っていた

ところ、市原博士の生理学と医術の見解

によって、目が覚める思いがした。

 

すなわち、

医術とは、生命学である”~というそれである。

医術を駆使する人が医者であるのなら、

医者は、人の生命 を深く理解している人という

ことになるはずだ。

 現代において、病理学、細菌学、免疫学、遺伝子工学、

薬理学 などなど、細分化した専門分野の

発達は目覚ましい。

 

自浄作用や自然治癒力は、市原博士が述べて

おられる 神身一如の中核を顕わす生理学的機能にほかならない。

たとえば、

血糖値が一時的に多くなれば、インシュリン膵臓から分泌される。

もし、下がりすぎれば、アドレナリンが副腎から分泌される。

寒いときは血管が収縮。熱の放散をおさえる。

暑くなれば、血管壁がゆるみ、汗腺は開き、熱を発散する。

傷んだ食べ物を食べれば、吐き気と下痢で

体外に排泄しようとする。

ばい菌が感染すれば、白血球がこれを取り込み、

発熱して、殺菌して、ばい菌を排除する。

 

これらは、異物排斥作用解毒作用

免疫作用組織再生作用 と呼ばれる、

生体の自浄作用と、市原博士は呼ぶ

だから、病気の症状といわれる、

痛み、発熱、腫れや下痢というのは、

自然治癒力のスイッチが入った証拠だ。

そうと思わず、反対に、顕れた症状を、

恐怖したり、先行き案じたりして、かえって、

回復を長引かせることもある。

皮膚の表面の傷だけでなく、胃の中の傷や、

脳の損傷にいたるまで、体の一部が損害を受けたときは

組織再生作用という自然治癒力が働いて、

細胞が新生し、傷んだ古い細胞は、かさぶたとなって

脱落し、消えていく。

 

自然の生体の力は 脊髄神経の調節、呼吸、循環、

消化吸収、分泌排泄、生殖にいたるまで、正しく

調律し、健全なあたりまえの日常生活が送れるよう

コントロールしている。

 

たとえば、心臓に対して、

交感神経は促進的に働き、

副交感神経は抑制的に働くことでバランスをとる。

血管に対しては、交感神経は血管を収縮させ、

副交感神経は血管を拡張させる。

このように、消化運動や気管の収縮運動、すべて生体の

不思議な能力が働いている。

自律神経の役割と心身一如を関連させて、

”病は気から”という言葉の意味を、

次のように、説明ができるようだ。

 

”自律神経の中枢は、脳幹部の視床下部にあり、

 大脳皮質の感情の中枢と繊維で連絡している。

 そうなると、我々の喜怒哀楽の精神感情が

 そのまま 直ちに、自律神経の中枢に伝わることに

 なる。

 したがって、プラスの感情は、自律神経

 中枢に高揚的に作用し、マイナスの感情は抑制的

 に作用することは理論的にも納得できる。”

 

こうして、病は気から という言葉の背景に

解剖・生理学的の裏付けが 多少、付加できるだろう。

この自然力の一つに溜息があること、

溜息が深呼吸の役目をしていることを

最近、身近で、知る機会があった。

筆者の夫の溜息の回数が引っかかったことが

あった。

車の中で、食事中、”ハア”とため息する。

 

何か、心配事があるのかと気になり、聞いてみると

”別に。呼吸調整しているだけだから” という

答えがかえってきた。

呼吸調整?

そんなとき、心臓が少し痛む~とも言っていたので、

狭心症と関係があるかもしれないと思ってみたりした。

以前、ブログでご紹介した、内田医師の著書を改めて

読んでみると、狭心症の項目に、

”症状:自覚症状として、心臓部の圧迫感。

 痛み・息切れ・動機・胸苦しさ

 改善方法:冠状動脈の酸素欠乏によるので、

 酸素吸入すること。

 深呼吸(溜息)でもよい。”

とあり、心身一如の観点からいえば、

”心配、恐怖心、過労などの精神的ストレスが

 心臓を支配している自律神経作用の影響を

 与えた場合。あるいは食生活の偏食により、

 長い年月をかけて心臓の筋肉、血管壁に

 病理変化を起こしている場合。”

とある。

”なるほど!”と思った。

一緒にいる相手に、溜息をつかれるのは、

何となく重たい気分が伝わって、どこか気になる。

一方、溜息をつくことで、本人は、溜息によって、

心臓に不足している酸素を送っているということが

わかってから 主人のいう、”体の調整” という意味も

納得できた。

これも一つの生理作用だったのだ。

体の調整 は突き詰めれば心の調整でもある。

筆者が そう、気が付いてから、溜息されても、

心に留めなくなるといつの間にか、夫の溜息の数も

減っているのに気が付いた。

溜息を聞くたびに、

傍(かたわら)で心配したり、気に留めたり、

質問してしまったり、もしかしたら、筆者の行動の何かが

相手にストレスを与えているのだろうかと考えすぎたり、

そんな、こちらの無意識な、神経質な態度も

知らずのうちに、彼の、ストレスの要因になって

いたのかもしれない。

 

溜息の息(いき)は生きるの”いき

息を制すれば 生き(生命)を制す

という言葉の発想原点もここにあるようだ。

心臓の病は、ストレスからくる場合が多い~

と 内田医師は現場から伝える。

心と心臓病、そして、心をリラックスさせるための

第一歩のアクションが 呼吸調整 といえそうだ。

 

深く吸う息をもって、”生き” を整える。

吸う息も大切だが、吐く息をゆっくりすることで

さらに、心が落ち着いてくる。

溜息は、口から吐く息をゆっくりすることでもある。

 

長く息することで、呼吸が遅くなる。

人の一生でする呼吸数が決められているという。

呼吸回数を少なくすることで、長生きできるという

理屈になる。

だから、長生きは 長息 に、ゆっくりした呼吸は

長生きにつながるのだろう。

 

 

コメント
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