文庫版サイズの安西徹雄氏の「英文読解術」を読んでみた。
英文解釈の一歩向こうに抜け出るために米国のコラムを
3人の著者、8作品を題材として読みとくというものだ。
このくらいを読めれば、一応、実際の役にたつレベルとのことだ。
最後の一作品を除けば、どれも、内容的に面白く読めた。
最近、洋書の流し読みより精読に力を入れようかと思っている
ので、2~4ページのコラムはちょうどよかった。
特に、印象に残ったのは、Bob Greene氏の
「Captain of His Ship」と「Retirement Dinner」だ。
前者は、米国の長距離バスに乗ったときのドライバーの態度が、
誇りと尊厳さえ感じて、バスを降りた後に、バス会社に電話して
ドライバーの名前を聞くのだ。
It is Ted Litt.で終わるのがすごい。
後者は、65歳で定年退職の会社のパーティーに子供たちも呼ばれ、
普段見ている父親とは違う、生涯の半分を費やし仕事に生きた父親に
気づく姿を描いている。
こちらも終わり方が良い。
The gift was presented,and then,his forty years of work at an end,
my father went back to his home, and I went bak to mine.
選ばれたコラムの質、内容は素晴らしいのだが、読解術の参考書として
見ると、単語の注釈、文法的な説明、構成、訳し方などが出ているのだが、
少々、読みとおすのがつらく感じることもあったが、無生物主語が、
多く出てきて、訳し方が勉強になった。
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