『田の草を手が漉き埋める覚えなく』
『半世紀経ちて忘れぬ田草取り』
『田草取る翌日に痛し肘と腿』
『草取りて水濁りたる青田かな』
アブが飛来し始めた。周辺に牛などはいないから生息数は多くはないが、多い時は10匹くらいが群がってくる。駐車場に到着した時間帯に多く見られるのだが、不思議なことに人体より車のボンネットやタイヤに集中するのだ。
理由は判然としないが走行直後でタイヤもボンネットも温度が高いからだと推理している。こういう時は容易に捕まえる事が可能だ。少年時代、牛に群がっているアブを掬い取って、羽だけ千切って放していたが、今もその手順が抜けない。父がやっていたことを見習ったわけだけれど、思うに「大切にしている家畜の血を吸いにくるなんて!」と処罰の意味があったに違いない。
手にとってまじまじと頭部を見つめれば、どこかで見たような顔だ。縄文式土器の土偶にこんなデザインがあったはずで、あれは宇宙人説もあるが小生はアブ説を唱えたい。
まっ、どうでもいいことだけど猛暑しのぎにはなる・・・。アブはいいとばっちりだが、このアブと言えば撮影中に脚を残して逃げてしまった。美脚ではなかった。