椿に毒蛾の幼虫が発生したから薬液を作ろうとしたら動くものがある。蛾と思ったらアゲハだった。「尾羽打ち枯らし」そのままにうまく飛び立てないでいる。
翅の大半は失われているが地上には落ちていない。野生状態の三つ葉につかまって、まだ元気そうだったが、消毒を終えた後に見たら、池の上の蜘蛛の巣にからめとられていた。
この蝶を探す途中で見つけたジャコウアゲハの蛹化中の個体、これも三つ葉の花茎に身を固定していた。地上高30㎝程で羽化まで大丈夫かと蟻からの被害が心配だ。
期せずして「ミツバの陰」で消えゆく命と生まれるだろう命の両方を目撃した。生老病死は現世の常であるが、食物連鎖の中での戦は受け入れることが出来る。