トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

気が付かなかったアオダモ

2021-04-04 | 小父のお隣さん
 S先生がフイールドに来た折り「あそこにある白い花、アオダモでしたよ」と指差しする。アオダモはもう十年も昔の事になるが政府が国民一人一人に1万円だったかの給付金を出した折り、その金で他の樹種も含め苗木を購入し定植したものの、時を置かず盗み去られてしまった。当時、花粉か蜜源植物として導入したのだと思うけれどそれ以来、「アオダモは庭木にも人気樹」と言う事を知り、再度、購入定植しても盗掘必死とあきらめた樹種だった。

 それ以降、庭木や鉢植えのアオダモ系の樹種を見る事があったものの花まで見たことはなく今回が初見である。外来のスモークツリーに似て好感の持てる花姿だったが、ここに野生種があることが判った以上、差し芽で何本か用意してみる気になった。雌雄異株なので結実してくれるかどうか不明なものの秋口に結実を確認出来たら実生繁殖も行ってみたい。一見、なんじゃもんじゃの開花株にも似た感じがしたものの蜜源植物として大いに役立ちそうに見え涎が垂れそうだ。
 崖地から枝を伸ばし開花している風情はヤマザクラの魅力とは異なる清浄の趣があって「好きだなあ!」と独りごち。

   


発生槽の手入れをした

2021-04-04 | 水辺環境の保全
 食草園内に設置した三基の発生槽の内、陶器製の槽内にだけボウフラが発生していたが残りの二基は皆無だった。S先生が来場した折に伺ったところ「水を替えた方が良いでしょう」とのアドバイスだったので雨後、流路の水量が多いのを幸いに二基の水を入れ替えた。
 ステンレス製の水槽は上部端に箍が無いので歪みが見えて気分が悪く、拠点で雨水溜まりに使っている片割れと交換した。こちらは箍が接合されているので歪むことは無いはずだ。中央黒色塩ビ製水槽の水は100ℓ、ステンレス水槽の水は200ℓほどだった。ステンレス水槽は底部が半球状なので安全のため半分は地下に埋めてある。
 水を交換した水槽二基は陶器製より早く設置しておいたのだがボウフラもユスリカも発生しなかったのは不思議だ。腐食物として投入した葛葉などの影響もあったのかどうかは不明のまま。

 この二基の水色さえも同じではなかったのだが捨てた水の中に塩ビ槽からはモエビが出てきたので、もしかしたらユスリカや蚊の卵や幼虫は捕食されて発生しなかった可能性がある。
 今回、交換した水の中には雨後増水を採取して貯めたから余分な生物は居ないと皮算用しているのだが・・・。街中では溜水などは蚊の発生源として不衛生扱いだけれども、ここでは食物連鎖を保障する喰われるものの発生環境物に他ならない大事な器物である。まあ、てな事を妄想しているのは小生だけだろうが自然劣化の耄碌恍惚に類する事でもあるから「ならぬ堪忍するが堪忍」していただきたい…。

 この水槽ではガガンボは発生しないものの飛翔しているとトンボに見えてしまい作業の気勢をそがれる。燕の初見は遅く2日、そろそろダビドかカワトンボが出る頃で目移りして困る。

               ➡