トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

二頭目も伸展失敗!

2021-04-03 | 小父のお隣さん
 泥浚いと運搬で服も気持ちもドロドロで帰宅したら玄関前にジャコウアゲハがひっくり返っているではないか。すぐ近くの基礎には脱皮殻がある。蛹だった今朝までの二日ほど、黒く変色していたから「羽化は時間の問題」と見ていたが、外出中の昼間に羽化するとは思いもしなかったのである。
 フイールドでは風が多少は強めだったから玄関先も強い風があったかもしれぬ。それで落ちてひっくり返ったままだったのだろうと指に止まらせて拾い上げたら左の後ろ翅が折れたたまれたままになっている。既に翅は展開して硬化しているから修復は不可能で初飛行も出来ずあたら命を失うだけの誕生になったのだ。

 末期の水ならぬ末期の糖水でもと蜂蜜を湯で溶いて綿棒で口のあたりに持っていっても嫌がるだけで無駄だった。このチョウがまだ蛹だった2月のある日、生協の宅配で上側の支持糸が切れて逆さまになってしまったのを接着しておいたのだった。思い返してみれば恵まれない個体だったのだ。
 ウマノスズクサは伸張しているものの葉の展開は無く隠れ場所も無い。翅の状態を観れば片側だけでなく両側とも変形があるし羽ばたきもお蚕様の蛾のような羽ばたきしかできなかったし、小生に出来る事は近くのフジバカマの中に止まらせる事だけだった。

        

葦角抜き

2021-04-03 | 水辺環境の保全
 トンボ池に葦角が目立ってきた。羽化台に数本は許容範囲なのだが繁茂されても地下漏水トンネルを張り巡らされるだけなので抑制は必須な植物である。
 ニホンアカガエルは孵化したしヒキガエルは孵化したけれどゼラチン質に留まっていて、これを作業で崩したくは無いのだが幸いにも作業範囲に卵を産み落としてはおらず安心してスコップ片手に池に入った。

 作業は地下茎のある辺りにスコップを押し込み根茎を浮き上がらせ抜き取る事の繰り返しであるが、指ほどの地下茎は基盤層に走っているので、これはこれで力仕事だ。てなもんで地下茎を芋蔓式に取り除く事は不可能で、残った地下茎からの発芽は必至なのだった。結局は葦角抜きも片付く事のない自転車操業なのだった。
 
 俳句作りが趣味の遊人なら「葦角」なんてお題は興をそそられるかもしれないものの、そういう恩恵にあずかれない小生としては「凶を誘う」一品に過ぎない。アシをヨシと言い換える向きもあるものの「ヨシ角」とは呼ばない伝統は「良し悪し」とは無縁だ。ところでまあ、うちの外様の葦角だけは抜去できず永遠です。