トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ササユリの実生苗

2022-06-22 | 今日は真面目に
 早春に播種したササユリの苗が育って、このまま維持すると発育不良になりかねないので思い切ってポットに移植した。最大の難関は掘り上げなのだが白根は長くて切れやすい。どうにか傷めずに移せないかと考えたのが「浸水掘り上げ法」である。これなら播種床は泥状化しているから崩すのも抜き取りも傷めずに行えるだろう。

 たらいに水を張り中に播種したプランターを沈め待つ事しばし、十分に水が沁み渡ったところでピンセットで崩しながらポットに移し替えた。播種密度の差が大きいのか発芽のバラツキが大きいのか不明なのだが苗の大きさも千差万別で移植にギリギリのサイズも多かった。
 種子は昨秋に採種したものだが、今まではフイールドに直播していて発芽の確認までは出来なかった。何年か経過し蕾を見た段階で「育ったのか…」てなもんや三度笠である。しかしながら開花すれば抜き取られるのが美花薄命と言うもので直播していても採種株さえなくなるフイールドだから今までのサイクルとは別の方法論が必要だ。判っているけれど「フイールドには置けない」と言うのもまた自明の理でもある。
 野生状態で種を保存し景観を維持しようとしても逆のベクトルもあり悩ましい事「モンローの地下鉄通気口事件」に近いが、あれは「あら見てたのねー!」だがこっちは目の行き届かない所が大きく異なる。

 さて今回52ポットが並んだ。もう少し丁寧に行えば100ポットは楽に揃えられるものの数を増やしても「どうする?山には置けない」気持ちも強いのである。「ササユリの発芽は難しい」と聞いていたから期待はしていなかったけれど、今回の発芽状態をみて来季も播種育成をする気になった。次はプランター播種ではなくて小さなポットが連なった播種用ポットを用意しよう。これなら植え替え時の傷みはもっと軽減するはずだし数も取れそう。
 まあ、つらつら考えてみるまでもなく小生、ノリ易いし落ちやすいタイプなのを再確認・・・単順迷怪。

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