
しかし、放映は事実であっても疑問が湧いたのは既に葉を落した晩秋の頃で素人ではツルニンジンの蔓など判別できるわけもなく「玄人」と判断したのだった。
そのころから林道わきや裾群落などに這い上っていたツルニンジンの花を認める機会が減って、今期はこの花が最初なのだ。思えば本当に数を減らしたと言うしかない。日陰でも良く開花しているから花の少ない季節の楽しみでもあったけれど、この日見た花は這い立ち上がった姿ではなく藪に埋もれて咲いていた。盗掘を避けるためには安全な姿でも、やはり這い上がって見上げるように咲いて欲しい花でもある。種は異なるがミヤマハンショウズルも同様で、こっちは裾群落もろとも刈り払われるので何とも傷ましい。
里山整備や保全の一環だとして全草刈り払いは未だに主流だし選択的刈り払いなど気にもかけない作業者にとっては破壊を為す行為を行っている事とは知ろうともしないはず。「世のため人のため」と言いながら明るみに出せない中身だけの輩が増殖してしまった現在、「世の事、人の事」など「上に習えや倣え」がまた繁殖するのも道理であるか・・・どうりで…。
