トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日の素労風努「しょうゆの実」試作してみた

2022-11-14 | 何よりの楽しみ
 「しょうゆの実」は現在ではともかく郷里での伝統的食品だ。小生の知る限りでは長野県あたりから日本海側、東北地方の多雪地帯で良く作られていたように感じている。実家では祖母か母が壺に作り置いたものをご飯に乗せて食べていた記憶があるが長兄が結婚し義姉が出来た頃には食べる事は無くなったように記憶する。
 その頃になるとプロパンガスを使うようになり台所も食事のあり様も変わってしまい、いわゆる「生活改善」が進んでしまったのだろう。まだ冷蔵庫は入っていなかった。

 それはともかく「ごど」を試作して「しょうゆの実」を思い出したのだ。自分の好みとしては「ごど」より「しょうゆの実」の方が口に合うかもしれない、と思い始めたのだった。まあ、幼いころから食べていた食品だから多分にそうだろうと確信めいた心持はあるけれど作って味わって見なければ比較検討は不十分だ。
 そんな事から「作り方」の資料をネットで見たのだが呆れた資料があった。何と言って良いのか言葉に詰まるが官庁発のレシピなのである。その呆れた箇所は「レシピの分量表示」で、耄碌した頭脳暗晰の小生にはどう見てもどう解釈しようとしても理解しがたい表示だった。

 勝手な想像だが庁内の担当職員による内容だとすれば「分量の表示方法」すら出来ない事に成るし、一方では下請け任せの孫請け任せで「良し」としたのなら「日本語表示」の常識が無い記述と言える。頭脳暗晰、認知機能劣化の小生だから官庁発のレシピを読み取れなかったきらいあるけれど、それにしても他との表示を比較すれば全く「異国の度量衡」だった。
 そんな幾つかのレシピの中から「南魚沼地域に伝承された郷土食」とあったレシピを採用したのだが、食べた記憶の材料とは異なる。個々の家庭での差は当然ある事は承知して、いつも通りレシピ通りの試作はしない。身の丈と言うべきか我が台所の食材と言うべきか、そんなところが斟酌の理由である。

 「ごど」もそうだったのだが香りを増すために大豆は炒ってから使うとあったものの炒ったことからくる香ばしさは横に置いて「発酵食」としての試作である。参考にしたレシピの材料もシンプルで申し分ないのだが大豆は市販の「茹で大豆」を用いる事で済ますし小麦の代わりに押し麦も入れたからどうしても加減を要する。基本は覚えやすく大豆・押し麦・乾燥糀それぞれ1カップと見込んでの仕込みだ。

           市販の大豆水煮1袋      200g
           押し麦              1カップ(吸水させ蒸して270g)
           乾燥糀1枚          100g(吸水させ戻して270g)

             塩             35g(予定。)

 茹で大豆はボールで浸水させ揉みながら薄皮を取り除き粒は半割にする。

 押し麦はヨーグルト水で浸水後に蒸し上げる。➡ 

 乾燥糀はほぐした後、微温湯を加え戻した後にヨーグルトメーカー38℃で活性化させておく。

 大豆、押し麦・糀を混合しヨーグルトメーカーで38℃2日間発酵を促す。終了後に塩を加えるのだが出来上がり重量で塩分濃度を決めたいから35gはまだ見込み量でしかない。
 発酵終了後は容器のまま冷蔵庫で熟成に入る。塩分濃度は3%とした。量も多くなく食べきる期間は短いからだ。下の写真は発酵終了後熟成3週間たった物。口に入れれば郷里で食べた味わいの感覚が蘇るのだが色が白いのが異なる。ここは義姉に尋ねるしかないだろう。
 で、電話で問い合わせたところ「醤油は入れない塩だけ。大豆は炒って使うからその色合いだろう」との内容だった。素労風努に市販の茹で大豆を使ったのがそもそもの間違い。捲土重来豆を炒る‼。