トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

雨の日の手慰み

2022-11-21 | 今日は真面目に
 雨の日曜日、庭の片付けも出来ず工作も粉塵が出るから室内は無理で、読書も徹夜しても読めそうな本が手元にあるけれど日中の読書では夜が長くなる。録画した洋画を見ただけで後は手持無沙汰になった。お茶うけ用のビスコッテイを焼く手もあるものの「イナゴのビスコッテイ」はまだ残っているしミシンの上で埃を被ったままのオーバーオールの補修をする事にした。
 スマホに変えてからは胸ポケットにスマホが入らずサイドポケットと尻ポケットを外して胸当て部にスマホと財布用のポケットを新調したものの膝の補修が気に入らず放置されたままだった。その上、夏場にデニムのオーバーオールでは更に暑苦しくなる。

 お洒落なら膝が抜けたオーバーオールも良かろうが作業用では危険なだけで、捨てるにはまだもったいなく裏当てし横着にジグザグ縫いで誤魔化していたのである。よくよく考えてみれば裏からの当て布は仮縫いみたいな状態であって、一番ストレスの掛かる部位を安易な補修で済ませばおっつけお返しが来る羽目になろう。
 だから「どうせ暇つぶし!」と雨の日曜日、外側からも作業衣の切れ布を当てるつもりで床に広げてみたものの裏表の二枚当てではそれでなくとも重いデニム生地のオーバーオールを更にボッタイ感じにしてしまいかねない。そこで現状のまま直線縫いを片側22本上下に入れ縫い付けて補強を図ったのだ。

 サイドの縫い目を切り開き平面にして縫うのではないので押さえ広げつつ縫い列を変えるたびに回して縫う事四苦八苦、それでも辛抱の甲斐あって無難に縫い終わった。
 考えて見なくてもこの歳になって、なっていなくともだがこんなリフォームをする日本男爺はそうはいないだろうとの自覚はあるのだ。手芸店に寄ればまず男性客は見たことが無いし、レジで会員証を出すお爺もいないだろうし、これは出自が南魚沼の雅な百姓であるのと深くかかわっていて小学生高学年ともなれば家庭科の授業で習った運針を活かしお下がりの靴下の破れは自分で繕ってもいたのであった。
 
しかしながら6人の兄弟と言えどもこんなことをするのは小生くらいなので、この偏向はテレビで特集していた「人類の中性化」の走りかもしれないわい。こういう記述をすると「性差別・蔑視・恥知らず」なんてお叱りが出る浮世ではあるが永田町は何によらずたくましい神経をしておるのばっかしで端切れを詰め込んだ段ボール箱に見えて来る。

        

            破れ布ポイ捨て出来ぬ箱もみじ