棚田の畦を補修していたら、2枚上の棚田にカルガモが2羽飛来して着水した。小生に気づかなかったはずはない。作業している前を目の高さで横切り着水したのだから。
田んぼに降りてしまうと、もう姿の確認は出来ない。飛び立つ気配が無いので、時折目を向けると頭部を伸ばしているのだけ見える時があった。向こうもそれなりに気は使っているようだ。
エリア内の水辺に飛来している「つがい」かどうか確認する術はないけれど、他の小さなため池も利用しているのを散見するから、カルガモにとっては特別の場所ではなくなったようだ。
こちらが昼を食べている時間も田から出なかったが、帰り支度をするころは畦に上がって休んでいる風だった。棚田一枚挟んでいるだけだから10メートルはない距離だ。
こちらのほうが遠慮して反対側のあぜ道を使って帰ることになってしまった。「カモの恋路を邪魔する奴は…」なんて野暮は無し。
もう人間として認めてもらっていないみたいで、喜んでいいのやら悲しむべきことなのか、そんなことより「今夜はシジミ汁だ!」と固く心に決めて帰宅するヨレヨレの午後だった。