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結局は380円の絵本を参考に図面を起こしたのだが描くと作るでは大違いで、図面を描きなおす事、数度におよび、ようやく納得のいく図面となった。修整する大きな要因は寸法取りとバランスにあって、二次元と三次元の違いが影響しているのかもしれない。
過去に制作した端材玩具と比べれば圧倒的に部品点数が多く、加工も直線切り、曲線切り、回転体切り出しと種類も多くて根気がいる作業になった。ちなみに部品総数28点だった。
図面に倣い部材を切り出しても、もともとが雑多な端材なので部品加工も心得てやらないと「おしゃか」になってしまいかねない。いくら秋雨前線で蟄居状態、その上お彼岸であっても、この「おしゃか」は有難くないのである。とは言うものの加工は面白さがあるが、仮組み立てでの調整は、これも手間がかかる。品質を上げるためには音を上げないのが寛容なのだが販売品なら当然値は上がる。
あまり行いたくないのが彩色で、無塗装だけでも十分に遊べると思いつつもアクリル絵の具で塗装してみた。車体前部の顔面はドーム状に曲面を作って彫刻したが、材質によると思うけれど彫刻しにくい事甚だしかった。そこで三台目の「ヒロ」からは版木(ホウ)に彫り接着する方式にした。これで随分と加工が容易になったと思う。
さて、肝心の出来上がりだが、小生的なら議会の先生と同様に我貪飲酔・爺我自賛のお手盛り状態となるので、ここはおチビちゃん達に情報公開して隠蔽体質から脱却しよう…。工人たるもの「ああ言えば、こう言う」泥縄式、言い訳三昧倫理観欠如ではいかん。完成度が全てなのである。
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塗装完了。彩色すると木製品の感じ良さが無くなってしまった。難を言うと煙突の垂直度が正しくなくて心残りで注意はしていたけれど後の祭りだ。まあ、豊洲のスキャンダルよりましだけれど。
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