水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

明日本番

2013年06月21日 | 日々のあれこれ

 木曜日の昨日、「笑ってこらえて見た? 男子校吹奏楽やってたね」的な言葉を誰かにかけられるかと思ってて、「K校さんには負けませんよ」みたいな言葉をかえそうと思っていたが、誰も何も言ってこない。本格的に友達いなくなってきたかと思いつつ、帰宅したあと録画したのを観たら、安城学園さんだったのね。
 名門だ。軽やかで美しいサウンドを普門館で何回か聞いたことがある。「青銅の騎士」の入ったDVDはずいぶん勉強させていただいた。
 顧問の先生が変わられていることを昨夜まで知らなかった。それに、去年は全国に出てなかったのか。そういえばそうだった。
 「ダメ金」。東海大会で金賞が6校、うち3校は全国大会に進めない。それを「ダメ金」とよぶ … 的なナレーションがついていたが、金賞にダメをつけるなんて、吹奏楽の世界だけだろう。
 東海大会に出場してて「ダメ」とかつくなんて。
 埼玉にもたしか「金賞」ってあったような気がする。修飾語もつくんだっけ。

 なんとか君というCLの2年生(なまえ忘れたのでA君にしようか)が、曲中のソロに抜擢されるシーンがあった。
 名門校は、ちょっとしたドラマがいくらでもころがっているのだろう。
 合奏中に、CL1番の子をひとりずつ吹かせてみる。それをブラインド審査させる。
 部員がみんな後ろを向く。つまり誰が吹いているかわからない状態になってそれぞれの音を聴く。
 そして何番目がよかったかをその場で手をあげさせる方式だ。
 コンクールメンバーのオーディションでこの方法をとる学校さんもあるが、なかなか厳しい選抜方法だ。
 上手になること、上手であることへの正しいあこがれが成立していないと、後でしこりを残す危険性がゼロではない。
 うちには、まだ無理だな。ここ最近は実質オーディションなしで全員レギュラーだし。
 かりにソロ決めでも、自分にはできないかな。
 先生がA君にソロ吹かせたい空気は、映像を見ただけでも伝わってきた。
 もし自分だったら自分の権限で指名してしまうだろう。ここはAが吹け。指揮者のおれに誰に文句を言うなよ、と言って。
 そしたら、仮におろされた上級生が不満をもっていても、内心で顧問を恨めばいいから。
 ブラインドでみんなに評価されてしまうと、つまり客観的に「下」と言われてしまうと、先輩としてはつらくないだろうか。
 いやいや、そんなレベルでうじうじしているようでは、本当に上手にはなれないのだ。
 この厳しいレベルを目指さないといけない。でもあの方法はとらないかな。
 ていうか、今のうちだと、ブラインドしたところで、誰が吹いてるかはバレバレだろう。
 
 放課後、いつも通り集合して、ルーティンのメニュー、個人練習、明日の係の打ち合わせ、合奏、楽器積み込み。
 ある学校の先生が見学にこられていたせいか、いつもよりちょっとだけ集中力のある日だった。
 あれかな、先生にはじかかせないように、返事ぐらいちゃんとしてあげようぜ的なやさしさが働くのだろうか。
 明日は、今年の初めての人前での演奏だ。

コメント (2)
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