先日賃料未納による明渡催促が行われた。当社ではこれまで裁判にまで至るケースは非常に少なく、2010年11月以来となった。
最後の賃料が支払われたのはちょうど一年前の5月分からで、それから1年が経過してようやくここまで辿り着いた。当日執行官と関係者立会いの下、部屋の鍵を開錠する。これまで何度も外側から確認したが帰宅の形跡は全く無く、異臭も確認出来なかったものの、開ける際は緊張が走る。とりあえず「最悪の事態」は確認出来ずひと安心するが、室内には主(あるじ)を失った埃だらけの家財道具がいくつか残置してあり、その光景が何とも侘しく悲しい光景に映った。そして強制執行は来月早々に決まった。
前回の1年4ヶ月よりは少しは短くなったものの、それでもやはり長い、長過ぎる。本契約は賃貸保証会社の契約を締結していた為、未納分は全額弁済してもらえるものの、明け渡しが完了するまで弁済は一時凍結される為、オーナーさんにとってはかなり負担を強いられる。
やはりどう考えてもおかしいシステムである。未納者の居住権よりも優先されるべき事はたくさんあると思う。逃げた入居者はこれからも何かあったらすぐ逃げてしまうだろう。逃げ人生まっしぐらである。