根室半島のカラフトルリシジミの現状と将来
20XX-7-17 (金) 晴れ 強風
この日、朝8:00 根室半島のカラフトルリシジミ撮影に出発。
北見→弟子屈→別海→厚床→根室半島のカラフトルリシジミ生息地 まで 北見から私にすれば超遠距離ドライブ約3時間。
午前11時ころ現地に到着したが晴れてはいるものの、あいにくの強風でカラフトルリシジミ見えず。
そこでアカエゾマツの松林の中へ入るとやや風が穏やかになり、日溜まりのようなところで、やっと1♂1♀を発見し撮影した。
とても小さな蝶でチラチラ結構速く低く飛び、すぐ周りの景色にとけ込んでしまうので見失いやすい。
ウラジャノメがかなり発生していて、あたかもモンゴルの Oeneis jutta みたいに速く飛ぶ。
その後、あちこちさがすが、強風があたらず日当たりもよいといったカラフトルリシジミが好んで飛ぶ環境は意外と少ない。
林縁のあたり、ツルコケモモ ガンコウラン コケモモが多く ワタスゲもあるいかにもカラフトルリシジミが好みそうな環境を入念に捜すが、この蝶は見つからない。
とりあえず、スゲが少ないところを中心にカラフトルリシジミを入念にさがす。
アカエゾマツの林のなかに開けた10m四方ほどの明るい場所を発見、ここに約10頭ほどのカラフトルリシジミがチラチラ飛んでいた。
ガンコウランに止まる♀
アカエゾマツの枝にもよく止まる。
エゾイソツツジの葉に止まる♂。
なかなか止まってくれないが辛抱つよくエゾイソツツジ、ガンコウランなどに静止するチャンスをうかがっては撮影を続けた。
ガンコウランに止まる♂。
近年、乾燥化した湿地にはスゲがどんどん侵入しており、訪れるたびに湿地の乾燥化がすすみ、雑草やスゲが侵入するためカラフトルリシジミの棲息環境が狭くなってゆくのが実感される。
このあたりにウラジャノメが増えているのは、乾燥化しつつある湿地に侵入する食草のリシリスゲが増えているせいと思われた。
このような湿地も多いが、高層湿原というよりは唯の湿原になってしまって、このようなところにはカラフトルリシジミは見られない。
盛んに草のなかに苦労して潜ってはツルコケモモの花に吸蜜していた。少し前まではツルコケモモに追い被さる草本はなかったはずだ。
前述のごとく草にもぐられてはカラフトルリシジミの撮影はなかなか手強い。
この項、続く。
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