北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

この愛らしい幼虫は何でしょうか?

2015-06-15 20:54:54 | リンゴシジミ
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エゾシロチョウの話ばかりが続いていますが、ちょっと気分転換に。 

この愛らしい幼虫はいったいどのような蝶になるのでしょうか?


みなさんがきっと大好きな蝶になります。北見市で撮影しました。時期は今頃。










  エゾシロチョウの画像の整理にちょっと時間がかかっていますので。

  エゾシロチョウの物語はいよいよ佳境にかかってきました。
 我ながら、こんなにまじめにエゾシロチョウを観察したのは初めてで、実に多くのことが初めてわかった次第です。


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エゾシロチョウはいつ交尾するのだろう ?

2015-06-14 00:14:41 | エゾシロチョウ 
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エゾシロチョウはいつ交尾するのだろう ?。


2015-5-30(土) 晴れ 気温30.0℃ 強風

この日は朝からぐんぐん気温があがり我が家の庭では約30℃となり真夏のようです。

ただ、かなりの強い風が吹いており、そのためか体感温度はそれほど高いとは感じません。

エゾシロチョウ幼虫のため丸裸にされ、枯れ木みたいになっていた庭の赤ボケの枝に一斉に若葉がではじめています。

その枝に鈴なりになっていたエゾシロチョウの蛹が続々と羽化し始めています。

強風のなか、風を避けながら上手に羽根を延ばし、ゆっくり乾かして羽化液を排出してから舞い立ってゆきます。

♂が多いのですが♀も羽化し始めています。蛹の背中を割って♀の蝶が現れたとたん数匹の♂がもつれるように絡み合い、あっというまに交尾成立。

♀はしかたなく交尾された状態で羽根を延ばし、かなり苦労しながら羽根が乾くのを待ちます。














その合間にも他の♂たちが次々にちょっかいをかけにきますがガッチリ交尾成立しているため、もうどうにもなりません。






風にあおられて♀のやわらかい羽根がぐにゃぐにゃに曲がりますが、風がおさまる合間に、なんとか体制をたてなおし再び羽根をピンと伸ばして乾くのを待ちます。

その間にも、絶え間なく他の♂が交尾をせまってちょっかいをかけてきますが、状況はかわりません。 

約1時間後、また見に行くとまだ交尾中ですが♀の羽根はまだやわらかく、固まっていないように見えます。 



交尾はいったいいつまで続くのでしょうか。のちほど驚愕の交尾時間を知ることになります。

日が傾いてきたせいか、他の♂たちは三々五々、あちこちに止まって静止状態になっていました。

野外ではエゾシロチョウの交尾拒否行動はいたるところでみかけるが、実際に交尾中のペアを観察する機会は発生木付近以外では普通見られない。

おそらく、このように羽化中ないし羽化直後にほとんどの交尾が行われるせいであろう。

もしかすると、エゾシロチョウのように群生蛹化する蝶以外でも、観察の機会が少ないだけで、羽化直後交尾の傾向はないのだろうか。

私はエゾツマ×ツマジロや、エゾヒメギフ×ヒメギフの人工交配【ハンドペアリング】をずいぶんやったが、強制的に交尾させる場合は羽根が乾いてからでなければ無理なので、そのような視点はなかった。

自然界では実際はどうなのか、急に興味が湧いてきた。ただ、エゾシロチョウのように密集生活をする蝶以外では観察の好機は稀とおもわれる。


          この項 続く。


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寄生蜂の繭塊を守り続け瀕死のエゾシロ幼虫

2015-06-12 18:47:28 | エゾシロチョウ 
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寄生蜂の繭塊を守り続け瀕死のエゾシロ幼虫

2015-5-30 (土) 強風 曇り時々晴れ 暑い

昨日、今日と気温があがったせいか エゾシロチョウ 盛んに羽化している。 

移動してアオムシコマユバチの繭塊を守っていたエゾシロ幼虫は、この2日間気温があがったせいか、みるもあわれにしぼんでしまった。










それでも、もうおおかたアオムシコマユバチが羽化してしまった繭塊を、いまだにまもって張り付いていた。

かすかに動き、まだ生きている。










羽化したてのエゾシロチョウ♂が近くにやってきた。



        この項 続く



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寄生蜂が出て16日めのエゾシロ幼虫

2015-06-11 20:13:59 | エゾシロチョウ 
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寄生蜂が出て16日めのエゾシロ幼虫。

2015-5-26 (火) 薄曇り 夜小雨 19℃  朝夕冷え込む


北見地方 霜注意報がでた。 明日の朝は下手をすると0℃以下にグンと冷え込むようだ。小雨が降っているが しかたないので トマト キュウリ ナス の苗に全部ビニール袋をかぶせた。 今回で今年三回目の 霜予防の袋掛けである。 早く収穫するために、早めに苗を植えると 霜との戦いになる。 けっこう大変だ。

赤花ボケの木から大移動したところで 2015-5-10 に体から20数匹のアオムシコマユバチ幼虫が出てきて繭塊を形成、その繭塊にびっしりと厳重に糸をかけた後も、繭塊を守り続けているエゾシロチョウ終令幼虫。

それから16日目になるがエゾシロ幼虫はまったく摂食することなくさらに衰弱萎縮しつつある。


しかしまだ生きていて、しっかり繭塊を守り続けている。


この間、アオムシコマユバチは羽化し続けており、抜け殻となった繭ばかりになってきた。見ていて哀れに感じるほどいとおしそうに繭塊をやせた体で覆うようにして守っている。 



2015-5-29 (金) 晴れ 強風 30℃

朝はかなり冷え込んだ。午前10時、風は滅法強く吹いているが、気温はぐんぐん上がってきた。

今のところ強い風のせいで体感温度はさほど暑く感じないが暑くなりそうだ。

例のエゾシロ終令幼虫は、かなりしぼんでしまったがいまだアオムシコマユバチの繭塊に張り付いている。当初繭塊をぎっしりきっちり保護していた糸がほつれはじめ、アオムシコマユバチも多くは羽化していったようだ。それでもエゾシロ幼虫はしっかり繭塊を守り続けている。






この庭を多数のエゾシロチョウが飛び始めます。


      この項 続く。



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韓国ではエゾシロチョウは絶滅危惧種

2015-06-10 21:26:59 | エゾシロチョウ 
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韓国ではエゾシロチョウは絶滅危惧種



庭のエゾシロチョウの蛹を孫たちの勉強机につけておいたら続々と羽化しはじめ、子供たちがエゾシロチョウと遊んでいます。

ブログの読者の方から興味深い情報提供がありました。

 〉韓国でのエゾシロ壊滅の原因には興味があるところですが寄生蜂などによる
  発生量コントロールがなくなった可能性はないでしょうか。



青山 之也  投稿日:2015年 6月10日(水)08時34分14秒

森 一弘さん 道昆のブログを楽しみに拝見してます。


参考までに韓国のエゾシロチョウについての情報をお伝えします。
韓国の蝶図鑑及び韓国の蝶に詳しい人の情報によると以下の様です。
 
 ①、朝鮮半島では本来の分布は38°線以北。
 ②、1971年頃に南鮮で突然大発生があり、その後散発的に発生が
   続き、1990年代前半以降の情報はない。


また、最近のネット検索では下記のような記事がありました。



北朝鮮から海外に流出した蝶の標本 ソウルに戻る
2010年08月09日10時38分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

  北朝鮮から海外に流出した昆虫の標本2000点が国内に搬入された。08年から国立生物資源館が続けてきた返還努力の最初の結実だ。

  国立生物資源館は8日、ハンガリー・ブダペストのハンガリー自然博物館が保有していた北朝鮮産昆虫標本30万点のうち、蝶の標本2000点を7月末に国内に搬入し、税関通関手続きを進行中だと明らかにした。

  7つの木箱に入った昆虫標本は早ければ9日、生物資源館側に引き渡される。年末までさらに500点が追加で返還される予定だ。これまで農村振興庁が海外から国産の種子を返してもらったことはあったが、生物標本が大規模に返還されるのは初めて。

  生物資源館のパク・ソンジェ博士(昆虫学)は「今回返還された標本の中には環境部が絶滅危機種1級に指定したエゾシロチョウなど北朝鮮で採集された蝶350余種が含まれている」と説明した。生物資源館側は標本に書かれた学名に基づき韓国語の昆虫名を把握し、今月中発表する計画だ。

  エゾシロチョウは98年以降、韓国では観察されていない。一部の人は、北方系のこの蝶が地球温暖化のため韓国から消えたと推定している。これを受け、採集場所と採集時期がともに記された蝶の標本を分析すれば、北朝鮮内の蝶の分布はもちろん、気候変化が韓半島昆虫生態系に及ぼす影響も把握できる見込みだ。

  ハンガリーは1970年から2007年まで計27回にわたり大規模採集調査団を韓国・北朝鮮に派遣、昆虫など30万点の韓半島産動物標本を採集したという。また中国などでは北朝鮮の昆虫標本1つが数十ドルで取引されたりもした。北朝鮮から海外に搬出された昆虫標本は計150万点にのぼると、学界は推定している




いずれにしても 朝鮮半島ではエゾシロチョウは一目おかれている蝶のようです。エゾシロチョウは韓国で 環境部が絶滅危機種1級に指定したエゾシロチョウ といった表現がなされており かなり危うい状況【絶滅??】になっている感じです。 隣国では絶滅危惧種のエゾシロチョウ、時にリンゴの害虫とはいえ北海道の蝶愛好家にとっては消えてほしくはない愛すべき蝶です。最近の北朝鮮におけるエゾシロチョウの現状についても知りたいものです。


北見市の赤ボケの庭では エゾシロチョウのドラマが続いています。




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