恐怖の夏休みが終わり、いよいよ9月。長月の始まり始まり。
田んぼで波打つ黄金色は、気持ちを癒してくれる。9月という声を聞いただけで、あの灼熱の太陽から少しは解放されるという期待もふくらむ。
長月朔日(ついたち)は立春から数えて210日目にあたり、収穫を控えた田んぼの黄金色を台無しにしかねない台風襲来の日と恐れられ、厄日とされ、忌み嫌われるという側面を持っている。要するにこの時期は夏から秋への季節の変わり目として、暴風雨や台風に傷めつけられた経験則からそういわれているのである。
それでも今年は、格別の異常もなく二百十日を迎えられて、ほっと一息というのが農家の心境であろう。そんな安堵を詠んだ句を歳時記で見つけた。それにしてもこの季節を詠んだ句の多いことに驚く。取り敢えずつまみ食いの二句を。
荒れもせで二百十日のお百姓 高浜虚子
風少し鳴らして二百十日かな 尾崎紅葉
そして今ひとつの9月の顔は、運動会、敬老会など、地域の活動が活発になり、社会福祉活動にいそしむ身には、多忙を極める月でもある。
もちろん、孫君の運動会も2日ほど含まれてはいるのだが。明日は早速、朝6時出発で往復300kmを超えるドライブで、孫兄ちゃんの運動会応援が予定されている。
8月にやり残した分を取り戻せるとは思えないが、兎に角9月の涼しい風を感じながら、先ずは体力の回復。そして人並みにもの思う秋になればいいのだが……。